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ナイツ塙宣之「今後は弟子をとってみるのもいいかも」

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2019.09.29 11:00 最終更新日:2019.09.29 11:00

ナイツ塙宣之「今後は弟子をとってみるのもいいかも」

 

 2008年から3年連続で「M-1グランプリ」(テレビ朝日系)の決勝に進出したナイツ。そんなナイツのボケ担当・塙宣之(41)が、去年の「M-1グランプリ2018」で初めて審査員を務めた。

 

――塙さんが去年のM-1で審査員を務めたとき、「M-1は4分のネタの筋肉を作らないといけない」とおっしゃっていました。

 

塙 「爆笑レッドカーペット」(フジテレビ系)はネタ時間が1分15秒なんですよ。僕らの「ヤホー漫才」は4分なんです。それをレッドカーペットの総合演出の方に1分15秒でやってくれって言われたんです。僕はこれは4分でないとできないって言ったんですけど、「いや絶対できる」と。それでネタを切って切ってやったら大ハマりして。

 

 そのときに1分15秒の筋肉をつけることができたから、やっぱりM-1も4分の筋肉があると思ったんです。

 

 M-1は4分の作品を作る大会だから。4分にこだわらないと無理なんですよ。優勝した霜降り明星なんかは、ずっと勢いがあって展開があって、舞台を縦横無尽に使って4分のベストマッチだった気がするんです。

 

 

――なるほど。4分にピッタリのネタを作らないといけないということですね。最近、南海キャンディーズの山里亮太さん、フットボールアワーの後藤輝基さんなど、ツッコミの人がフィーチャーされがちですが、同じボケで言うと注目する人は誰ですか?

 

塙 ロバートの秋山(竜次)さんは僕ら世代で、ずっとお笑いのことばっかりやってて、すごいなと思いますけどね。圧倒的なストライカーですし、コントもめちゃくちゃ面白いし、すごく強いなと思います。

 

――天竺鼠の川原さんが出てきたときは「ボケのストライカーとして期待したが苦戦している」とおっしゃってましたが。

 

塙 番組だと、相性がよくないMCの人に「なんか尖ってますね」とか言われちゃって……。尖ってると言われると、芸人てなんにもできなくなっちゃうじゃないですか。だからトーク番組でフリートークができなくても、天竺鼠はコントで日本一になれば、自分らのコントのなかでいくらでも表現できます。

 

 ナイツも漫才のなかでは価値観は自分で決められるから、別にテレビのひな壇でやる必要もなくて。漫才の4分のなかでスケールの大きいことをやればいいから、その楽しみは持つべきだと思います。誰にも邪魔されないし、そういう時代なのかもしれません。

 

――今後、やってみたいことって何かありますか?

 

塙 自分たちしかできないことをいろいろ考えると、我々には内海桂子という師匠がいるので、弟子を取ってもいいんですよ。このまえ放送作家の倉本美津留さんに「ナイツは弟子を取れる人だから」って言われて。僕はそのときにすごく腑に落ちて。他のコンビではできないことだし。

 

――最近はお笑いの養成所がたくさんできた影響で、芸人さんが弟子を取ることが少なくなってきましたよね。

 

塙 弟子入りしてない芸人は弟子を取ってはいけないんですよ。僕らは取れるので。弟子を持つことって、人の人生を背負うわけだから、すごくめんどくさいしイヤじゃないですか? でもそのイヤなことで、またなんか違うパワーが生まれるのかなという気がするので。

 

 イヤなことに挑戦していかないといけないから……いま自分たちができてイヤなことといえば、弟子を取ることです。もし弟子を取って毎日が憂鬱になったら、それはそれで面白いかなと(笑)。

 

※塙宣之『言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか』(集英社新書)発売中

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