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突然の引退から3年「櫻井智」いま明かされる復帰の舞台裏
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2019.09.30 11:00 最終更新日:2019.09.30 11:00
1987年、3人組アイドルユニット「レモンエンジェル」で本格デビューした櫻井智。当時、カメラ小僧のターゲットとなり、パンチラ写真が雑誌を飾った。
「ちょっと長めのシャツ1枚だったり、ちょっと長めのセーターだったり。『ん? スカートはないのかな?』と思わせる感じの衣装だったんです。
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でも、見られてもいいように用意した下着だし、私たちだけじゃなくて、あらゆるアイドルの方がパンチラ写真を撮られていた時代でしたから。撮られるようになって、『これでアイドルの仲間入りができた』という意識はありました」
1990年のユニット解散後は、女優、声優として活躍。アニメ『マクロス7』のミレーヌ・ジーナス、『るろうに剣心』の巻町操をはじめ、多くの主要キャラクターを演じてきた。だが2016年8月31日までの活動期間をもって、突然引退を発表した。
「喉の調子がよくないこともあって、悲観的になっていたんですね。仕事が減ってきた不安もあったし、この業界しか知らないこともマイナスに考えてしまって、引退を決意しました。
『私が櫻井智をやめたら何ができるの? どうせ働けもしないんでしょう?』と自問して、『いや、できる。皿洗いだってなんだってする。むしろ、それを最初にやる』。そんなふうに考えて、仕事を探しました」
自転車で街を走り、見つけたのがそば屋さんの “急募” の張り紙。すぐに面接を受けて、採用が決まった。
「朝9時から午後3時までおそば屋さんで働いて、毎日、ホットヨガに通って、ジョギングをして、定時に寝る生活。
引退してよかったことは、昼寝、二度寝を覚えたこと。それまで、昼寝する人の気持ちがわからなかったんです。時間がもったいないって思うくらいなので。だけど、こういう時間もありだなって。昼寝って最高ですね(笑)」
だが穏やかな日常に感謝していたのは、数日だった。
「緊張感のない日々は退屈でしかなかった。引退後、すぐに後悔して、復帰したいと考えていました。でも、私が勝手に引退を決めて、ファンや関係者の方々に不義理をしてしまったので、自分からは絶対に言えなかった」
表舞台から離れて2年が過ぎたころ、突然、復帰のチャンスが訪れた。声優として「以前演じていたアニメの続編に出演しないか?」と、音響監督からオファーが届いたのだ。背中を押された櫻井は、2週間悩み、復帰を決めた。
取材の日は劇団ケ・セラ・セラの公演『港町ブルース』に出演するなど、精力的に活動中だ。
「この3年間、私は『櫻井智』のことを忘れたことは1日もありませんでした。『これからは一生、櫻井智でいたい』と心から思っています。そして11月16日に、新宿のRUIDO K4で復活ライブをします!」
さくらいとも
1971年9月10日生まれ 千葉県出身 1987年、アイドルユニット「レモンエンジェル」でデビュー。声優として、アニメ『マクロス7』『怪盗セイント・テール』など数多くの作品に出演。2016年9月に引退を発表。2019年5月、復帰した
(週刊FLASH 2019年9月24日号)