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女優をやめようと思ったのに…高岡早紀を支えた深作監督の言葉

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2019.10.05 06:00 最終更新日:2019.10.05 06:00

女優をやめようと思ったのに…高岡早紀を支えた深作監督の言葉

 

 デビューして約30年。これまでいろいろな役を演じてきた。「女優」という言葉をとても大切そうに話す彼女にとって、ターニングポイントになった作品は?

 

「映画でいうと『忠臣蔵外伝 四谷怪談』(1994年、深作欣二監督)ですね。あの作品でお岩の役をやらせていただいて、たくさんの賞をいただいて。自分の中で『女優になろう』と決めた作品でした」

 

 それまで、演技だけでなく歌手やラジオパーソナリティなど、アイドル的な人気から、さまざまなジャンルに仕事を広げていた。「自分でも、肩書がなんなのかわからなくなっちゃうときがあって」という状況のなかで『四谷怪談』の仕事が舞い込んできた。

 

「『四谷怪談』は、とてもきつい作品でした。『きつすぎて、やっていられない、撮影が終わったら仕事をやめよう』くらいに思っていたんです」

 

 ところが、撮影の最後に、意外な言葉が待っていた。

 

「ラストシーンを撮ったあと、深作監督が『おつかれさん。女優って楽しいだろ?』っておっしゃったんです。

 

 本当に思いがけない言葉だったんですが、おかげで『女優って楽しいんだ』って、目覚めさせていただきました。『今日は女優、明日は歌手』ではなく『女優・高岡早紀』と言われるようになりたいなって」

 

 それから25年。彼女の肩書を聞けば、誰もが「女優」と答えるようになった。

 

「女優は、つねにいろいろな役をやり続けて、終わりがありません。そして、二度と同じことはありません。『いくら追求しても底がないな……』と、難しく考えることもありますが、結局は女優という職業が好きなんです。だから、やめられないんです(笑)」


たかおかさき
46歳 1972年12月3日生まれ 神奈川県出身 1988年、雑誌『セブンティーン』(集英社)のモデルとしてデビュー。『忠臣蔵外伝 四谷怪談』では、日本アカデミー賞最優秀主演女優賞などを受賞。映画『長い散歩』(2006年、奥田瑛二監督)、『深夜食堂』(2015年、松岡錠司監督)のほか、ドラマ、舞台など出演作多数。現在、「肌ナチュール」のCMに出演中

 

※大人の土ドラ『リカ』は、毎週土曜日午後11時40分より、東海テレビ・フジテレビ系で放送

 

(週刊FLASH 2019年10月15日号)

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