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斎藤洋介「やめたらずっと1年生だ」俳優業40年を支える父の言葉
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2019.10.16 20:00 最終更新日:2019.10.16 20:00
内田裕也脚本の映画『エロティックな関係』(1992年、若松孝二監督)で共演した名優・佐藤慶にも、多くを学んだ。
「『お前は台本を覚えてきているか?』と聞かれて『はい』と答えたら、『だから、つまらないんだよ』って言われましてね。
『相手が言っていることをちゃんと聞いていれば、それに対する返事ができるようになる。全体の流れだけを頭に入れておけば、現場で自分が緊張して楽しめる。完成した作品を観て、これはこういう作品だったのかと理解すれば、2度楽しめる』と。
ですが、当時の僕はまだ30代後半のチンピラみたいなもので(笑)、鵜呑みにできなかった。ようやく最近、『佐藤さんがおっしゃっていたのはこういう意味だったんだな……』って、わかるようになってきました」
主役を演じることには、まったく興味がないという。
「主役は、何かあるとすぐに鼻についちゃうじゃないですか。昔から仲がいい内藤(剛志)も、『今度、主役をやらなきゃなんだけど、洋介はどう思う。主役って何も自由にできないだろう?』って聞いてきた。
『知名度もギャラも上がるからやれよ』と言ったら『そうだな』って。それから内藤は、主役しかやってない(笑)。
僕はこの年で、もう潰しもききませんから、笠智衆さんや志村喬さんのように、ピシッと芝居を固めて、脇役としてまわりを輝かせていきたい。僕はそんな仕事の虜になってしまったんでしょうね」
この日訪れたメキシコ料理店は、所属事務所ぐるみの行きつけだ。見せてくれた記念写真には、笑顔が輝く若手俳優やスタッフに囲まれて、満足そうな斎藤の姿があった。
さいとうようすけ
1951年7月11日生まれ 愛知県出身 明治大学卒業後、1980年『男たちの旅路』(NHK)でテレビデビュー。その後、1994年『人間・失格~たとえばぼくが死んだら~』(TBS系)、『家なき子』(日本テレビ系)など、多くの野島伸司作品に出演。『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)では初期から準レギュラーを務めた。その後も映画、ドラマ、舞台などで活躍中
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(週刊FLASH 2019年10月8日号)