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M-1出場「オズワルド」テンポと間が絶妙な「東京漫才」で勝負

エンタメ・アイドル 投稿日:2019.12.20 20:00FLASH編集部

M-1出場「オズワルド」テンポと間が絶妙な「東京漫才」で勝負

オズワルド(左から畠中悠/伊藤俊介) (C)M-1グランプリ事務局

 

 昨年、平成生まれ初の王者に輝いた霜降り明星が、テレビ出演本数で、今年のブレイクタレント1位(ニホンモニター調べ)に輝く大躍進。

 

 これまでも初代王者・中川家から始まり、アンタッチャブル、サンドウィッチマンなど数多くの人気芸人を世に出してきた、漫才日本一を決める『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)。

 

 

 SmartFLASHでは、今年もM-1グランプリ2019決勝に駒を進めたファイナリスト9組を直撃。12月22日(日)の決勝までの毎日、1組ずつ紹介していく。

 

 8組目は初めての決勝進出となるオズワルド。ファイナリスト9組中7組が初決勝進出というフレッシュな面々のなかでも、結成6年目で芸歴も下から2番目に若い。自ら「東京漫才」と称すテンポと間を絶妙に使う漫才で、これまでの最高3回戦止まりから一気に決勝へと駒を進めた。

 

 ツッコミ担当の伊藤俊介、ボケ担当の畠中悠に話を聞いた。

 

――決勝進出おめでとうございます。今のお気持ちを聞かせてください。

 

伊藤 発表の瞬間は、僕があまりに泣きすぎていたので、畠中は泣けなかったと思います。

 

畠中 (思いが)実った! と、心の中でガッツポーズしていました。

 

伊藤 特に僕らはM-1一点張りだったんです。コントも好きで、単独ライブではやりますが、賞レースはM-1だけ。だからM-1の決勝は、テレビで見ていても心から笑えなくて。これでキングオブコントまで出たら、どれも楽しく見られなくなってしまうと思って、M-1に絞っていました。

 

――このM-1でお2人のことを初めて見る方もいると思います。オズワルドの強み、持ち味はなんだと思いますか?

 

伊藤 「東京漫才」でしょうか。

 

畠中 「遅さ」と「間」ですね。関西のテンポの速い漫才に比べたらめちゃくちゃ遅いんですが、その遅さが持ち味なのかなと思っています。

 

伊藤 「なんでやねん!」とか言えないぶん、いろいろ考えてツッコんだりボケたりしなきゃなと。先日、同期芸人の結婚式の余興で、そのコンビの漫才を完コピしたんですが、めちゃめちゃ難しかったです。

 

畠中 口が全然まわらなくて、「漫才ってこんなに速いものなんだ!」と驚きました(笑)。

 

伊藤 俺らは今までどれだけラクをしてきたのか! と。遅さは「何を言っているかをちゃんと聞いて笑ってほしい」という思いでもあるんですが。

 

畠中 それでも、準決勝でやったネタは僕らのなかではめちゃくちゃテンポが速いネタ。ハイスピード漫才です。

 

伊藤 汗だくになりました(笑)。

 

(C)M-1グランプリ事務局

 

――優勝賞金1000万円の使い道は考えてますか?

 

畠中 実家が昆布漁師なんですが、町全体で昆布を採りすぎて、この2~3年まったく漁ができなかったらしいんです。なので賞金を全部渡して、「しばらく昆布は採らなくて大丈夫だよ」と言いたいです。

 

伊藤 300万円は家族に渡し、50万円はNSC(吉本の養成所)に入るときにお金を貸してくれた幼なじみの母ちゃんに渡します。残りのうち50万円は芸人たちと飲みに行き、ラストの100万円は昔バイトしていたキャバクラで1日で使い切ります。けっこう遊べるはず。

 

――伊藤さんの妹さん、女優の伊藤沙莉さんはツイッターやインスタグラムで熱烈に後押しされていましたね。

 

伊藤 応援してくれていますね。3兄妹で、真ん中にもう1人、OLをしている妹がいまして。以前、妹のラジオに出演したことがあるんですが、実はそのときOLの妹が出演する予定だったのが、スケジュールが合わなくて僕に代わったんです。こっちは芸人なのに。これからはOLの妹より優先して呼ばれるようになりたいです。

 

畠中 逆に僕らのイベントに出てもらえるように。

 

伊藤 M-1の決勝に行ったら、(東京吉本で一番大きい劇場)ルミネtheよしもとで単独ライブをやらせてもらえるという話もあるので、そこに呼べたらいいですね。

 

――ファイナリストの中で意識しているコンビはいますか?

 

畠中 からし蓮根です。ファイナリストのなかで唯一の後輩なんですが、いま勢いがすごいので。

 

伊藤 4月ごろにライブの合間に喫煙所にいたら、後輩が寄ってきて「伊藤さん聞きました? 今年のM-1はからし蓮根の優勝で決定したらしいです」って(笑)。それくらい東京でも名が轟いているんです。

 

畠中 その後輩のためにもからし蓮根に優勝してほしいです(笑)。

 

伊藤 後輩を「ウソつき!」と責めたくないので。

 

――敗者復活で勝ち上がってきたら怖いのは?

 

伊藤 みんなおもしろいので怖いですけど、トム・ブラウンさんですね。僕らは準々決勝のネタ順がトム・ブラウンさんの次で、準決勝は勘弁してほしいと思っていたら、準決勝もまさかの次だったんです。もし敗者復活で上がってきたら、また僕らの前のような気がするので。

 

畠中 でもそこまで来たら運命ですよね。

 

伊藤 トム・ブラウンさんはウケすぎるので怖いんです。でも僕らもその空気を立て直して自分たちの空気にしてきた……と誰もホメてくれないので自分で言います。

 

畠中 誰かホメてほしいです。

 

――お2人の「人生訓」を教えてください。

伊藤 「飲みに行ったら、全員帰るまで帰らない」ですね。お酒の場が好きだし、もちろん楽しいからいるんですが。そこからつながった仕事もありますし、オズワルドの飲みニケーション担当です。

 

 去年のM-1は3回戦で落ちて、悔しくて浴びるように酒を飲み、翌日の新劇場のこけら落とし公演を丸々飛ばしてしまい、相方も巻き込んでペナルティを食らったりといろいろ迷惑もかけてますが……。

 

畠中 「That's life.(それが人生)」という言葉がありまして。イリーナ・スルツカヤというロシア代表のフィギュアスケート選手が、ケガから復帰して出場した2006年の冬季五輪で言ったのをなぜか今も覚えているので、それが人生訓かもしれません。

 

――最後に、決勝へ向けて意気込みを!

 

畠中 5年前にコンビを組んだときの目標「M-1決勝!」が達成できたので、目標を「M-1優勝!」に変えさせていただけないかな……と。

 

伊藤 話が違う! と思われるかもしれませんが、ここはひとつ。

 

畠中 人間って欲張りですよね。

 

伊藤 欲が出るものなので。申し訳ないです。「(すごく腰を低くしながら言う)」と添えておいていただけるとありがたいです。

 

※『M-1グランプリ2019』は今年も今田耕司・上戸彩を司会に、12月22日(日)18:34からテレビ朝日・ABCテレビ系で生放送

 

構成&文/松田優子

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