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山田純大、週2で通うビストロで明かす「父・杉良太郎」の言葉

エンタメ・アイドル 投稿日:2020.01.05 06:00FLASH編集部

山田純大、週2で通うビストロで明かす「父・杉良太郎」の言葉

 

「人間、生きていれば、いろんなことがあるじゃないですか。この店では、嫌なことは全部シャットアウトして料理だけに集中できるんです」

 

 ジュージュー音を立てて、タルタルステーキが焼き上がった。ナイフを入れると、肉汁が溢れ出す。東京・代々木上原のビストロ「MonBoeuf」。フランス語で “私の牛” という名を持つ、一頭買いの黒毛和牛が評判の店だ。

 

 

「最初に来たのは2年くらい前。衣装合わせの時間が空いてふらっと入ったんです。ハンバーグを頼むと、一瞬、フォークが止まるほど美味しかった。なんというか、“シェフのこれまでの人生が感じられる味” なんです。多いときは週2回は来ていますね」

 

 取材の前日に、米テキサス州から帰国したばかり。現地で急逝した友人のために、慌ただしく往復した。

 

「彼は海外留学したときに、初めてできた日本人の友達でした。本当に……生きているといろんなことがありますよね」

 

 11歳で自ら望んで渡米、23歳までの12年間をハワイと西海岸で過ごした。

 

「言葉もわからなかったので、ヤシの木陰で日本から持っていった縦笛を吹いて、寂しさを紛らわせていました(笑)。家に帰っても誰もいません。

 

 そんなとき、ご飯に呼んでくれる友人のご家族がいたんです。本当にありがたかった。そして、そこから食への興味が強くなったのかもしれません」

 

 父は、俳優で歌手の杉良太郎。幼少期から、「将来は俳優に」と、漠然と憧れていた。

 

 西海岸の大学に通っていたとき、本気で俳優を目指そうと思うきっかけがあった。レンタルビデオ店で偶然借りたNHKの連続ドラマ『大地の子』(1995年)。中国残留孤児の半生を描いた物語である。

 

「衝撃を受けました。僕は12~13歳のころ母と一緒に、中国の旧満州地方に行ったことがあるんです。母は、満州生まれの “引揚者” です。あのとき母が声を上げて泣いていた、意味がわかりました」

 

 自分も、「人を感動させる俳優」になりたい。だが、父にはひと言も相談しなかった。

 

「父は、僕を弁護士にしたかったようです」

 

 大学卒業後、NHK連続テレビ小説『あぐり』で、ヒロインの息子役に抜擢された。順調な俳優人生のスタートだったが、「自分のことを『俳優』や『役者』と名乗るには早すぎる」と感じてもいた。

 

 映画『夜を賭けて』(金守珍監督、2002年)がひとつの転機になった。大阪の、在日コリアンの物語だ。

 

「演じたのは、父を殺した冷酷な男で、母親のこともさんざん虐待する。その一方で、母親を本当に慕っているのです。それまでとまったく違うイメージの役でしたが、自分の内にある『狂気じみた要素』を、監督に引き出してもらった気がします」

 

 もうひとつの転機が、時代劇『水戸黄門』。2001年4月から2年間、四代目「格さん」を演じた。

 

「当時、ちょんまげのかつらの下は金髪でした(笑)。同世代の友人の反応は、『え、時代劇?』という感じでしたけど、『水戸黄門』には、芝居のすべての要素が詰まっていたんです。旅あり、人情あり、勧善懲悪あり……。この作品のおかげで、自分の中に、新しいジャンルが加わりました」

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