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はあちゅう&しみけん「家族会議」悩むよね義理の親との関係
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2020.02.13 11:00 最終更新日:2020.02.13 11:00
2018年7月に事実婚を発表し、2019年9月に長男が誕生した、はあちゅうとしみけん。活躍する業界もファン層も違う異色夫婦が、「これ、どうする?」「あれ、どう思ってる?」と赤裸々に語り合う本誌連載「家族会議 議事録」の第25回。年末年始に直面した読者もいるかもしれない、「実家問題」について。
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はあちゅう「年末年始に夫の実家に帰省して、妻が気を遣って疲れる話は、けっこう聞くよ」
しみけん「そうなの?」
はあちゅう「うちも、そうだった。父方、つまり伊藤家の実家が滋賀なんだけど、お正月は親戚一同が集まるの。おじいちゃんが掛け軸の前に座って、長男、次男、三男のうちの父……と順に座って、お屠蘇が順番に回ってくる……みたいな」
しみけん「すごいな」
はあちゅう「母は、三男の嫁だから、親戚が集まっての『おせち作り』のときも、肩身が狭そうに見えた。明らかに、序列がある。母はあんまり言わないけど、嫌な目にあったことも、けっこうあると思うよ」
しみけん「なるほど」
はあちゅう「そういうのを見ていて、『私はしきたりの多くない家に嫁ぎたいな……』って、思ってた」
しみけん「うちの親は対照的で、そういう昔の日本的な集まりが好きじゃない。
母親は今年74歳だけど、超アメリカ式だった。『大草原の小さな家』とか『奥さまは魔女』を見て、西洋文化に憧れがあったんだって。だから、おせちはピザとかだった(笑)」
はあちゅう「それもまたユニークだよね。けんちゃん、小さいころからナイフとフォークでご飯食べてたんでしょ?」
しみけん「うん。食卓には、味噌汁じゃなくてスープ、焼き魚じゃなくてソテー、肉じゃがじゃなくてシチュー。すべてカタカナに変換されてた。
家の屋根にはアメリカの国旗が、なぜか刺さってたよ(笑)。我が家、アメリカにルーツなんてまったくないんだけどね。僕は千葉県生まれだし。たしかに家の中も、アメリカのドラマみたいだったなぁ」
はあちゅう「クリスマスには、家が電飾で光ってたんでしょ? けんちゃんの子供時代には珍しいよね」
しみけん「アメリカの国旗が刺さってるのに、母がいちばんハマってたのは『赤毛のアン』。あれ、舞台はカナダだよね(笑)」
はあちゅう「けんちゃんの『我が道をゆく』気質は、遺伝なんだ」
しみけん「うちの親、墓参りも行かないし、墓もいらないって。『葬式もしなくていいから、死んだら遺骨は海にまいてくれ』って」
はあちゅう「けんちゃんのご実家が、『年末年始に集まらなきゃダメ』って家じゃなくて、私はラッキーだったよ。
こないだの年末年始も、ほとんど平日みたいな平常運転だったよね。年越しそばと1月1日の夕飯を、近くに住んでるうちの母と私の妹も招いて、5人で食べただけ。けんちゃんのお父様とお母様には、ご挨拶もしてないし、じつは連絡先も知らない」
しみけ「事実婚したときも会ってない」
はあちゅう「うん、出産時に産院に遊びに来てくれたときに、1度きり。千葉にお住まいだから近いけど」
しみけん「会う必要がないからね。うちの親は、僕が18歳で家を出て以降、老後の自分たちの楽しみを最優先にしてるから、僕や子供たちには、まったく干渉してこないんだよ。勝手に遊んでる。
『私たちは私たちで楽しんでいるから、君たちも君たちで楽しんでくれ、ワハハー!』みたいな」
はあちゅう「断絶してるわけではないんだよね」
しみけん「もちろん。ほぼ毎日LINEもするし、しょっちゅう手紙も送られてくる」
はあちゅう「旅行先のお土産、よく我が家に送ってくれるよね」
しみけん「旅行代は僕のお金だけど(笑)」
はあちゅう「だからべつに問題はないんだけど、『事実婚したときに、けんちゃんの親に会ってない』ってインタビューで言ったら、けっこうバッシングもあったよ。けんちゃんには言ってなかったけど。
『夫の親に挨拶もしないなんて! 嫁としてちゃんとしてない!』『ひどい嫁!』みたいなのが(笑)」
しみけん「よけいなお世話だなぁ(笑)。うちの親がそこを重視してないんだから、何も問題ないよ。はあちゅうの話は、メールとかでしてるし」
はあちゅう「私は、けんちゃんがどんな親御さんから生まれたのかは気になるし、会ってみたかったよ」
しみけん「ふむふむ」
はあちゅう「で、子供が生まれたときに会えたから、それで満足した」
しみけん「確かに、挨拶をする気持ちは忘れちゃいけない。だけど、親がそういうのを気にしないスタンスなら、無理に実現させようとしなくていいでしょう。僕は、はあちゅうのご両親に会ったけど」
はあちゅう「最初のデートで、けんちゃんが家まで車で迎えに来てくれたとき、有名なお菓子屋さんのスイーツボックスを、母へのお土産に持ってきてくれたよね。つき合っているときから、よくうちの実家で一緒にご飯も食べたし。
離婚して、離れて暮らしている父には、まだ3回しか会ってないけど」
しみけん「お父さんとは、最初に焼き肉、次にホテルのランチ、そして産院か」
はあちゅう「『娘さんをください』みたいなやり取りも一切なくて、趣味の歴史の話を、延々けんちゃんに語ってた(笑)」
しみけん「楽しかったよ。お父さん、ジャケットの左右両方のポケットに、日本史の本が入ってるんだもん(笑)」
はあちゅう「気持ち悪いくらいの日本史マニアだからね」
しみけん「それで、伊藤家の先祖の話になったんたけど、江戸時代は『滋賀でろうそくの油売りを営む商人』だったんだってね。はあちゅうが “燃えやすい” のは家系だって。オチが最高すぎて感動した(笑)」
はあちゅう「そう、私の炎上は家系なんだよね……」
はあちゅう
1986年、神奈川県生まれ 慶應大学在学中より、ブロガー活動を開始。会社員経験を経て、2014年、フリーに。1月16日に新著『とらわれずに生きるための幸福論 じゃない、幸せ。』(秀和システム)を発売
しみけん
1979年、千葉県生まれ 1998年にAVデビューし、出演本数は約1万本の現役AV男優。最新刊に『しみけん式「超」SEXメソッド』(笠倉出版社)がある
取材&構成・稲田豊史
(週刊FLASH 2020年2月25日号)