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山崎裕太「芸能界やめたい」10代の葛藤を晴らした運命の舞台

エンタメ・アイドル 投稿日:2020.03.06 06:00FLASH編集部

山崎裕太「芸能界やめたい」10代の葛藤を晴らした運命の舞台

2001年9月、『大江戸ロケット』東京公演初日を終えて

 

 それから、舞台やライブを年間80~100本は鑑賞し、すべての連続ドラマの第1話を必ず観るようになった。

 

「自分ならどう演じるか、自分にオファーがくるのはどの作品だろうって考えながら、常に準備するようになりましたね。特に20代半ばからの6~7年は、ひたすらそんな日々でした」

 

 そのあいだ、同年代の俳優が売れていくのを見てきた。

 

「年が近い彼らが上がっていって、自分の仕事は減っていきました。僕は、芸能界をやめたかったときに、いちばん仕事があったんです。いまだに、12歳のときの年収を超えられていませんし(笑)。

 

 活躍している同年代の俳優は皆、やはりそれだけの魅力があると感じます。ただ、僕は彼らよりも先に世に出たので、経験と知識、芝居の見せ方では勝てると思うんです。なんせ活動歴でいえば、僕の同期は哀川翔さん(58)にジョニー・デップ(56)ですから(笑)」

 

 2020年3月、初のひとり芝居『赤ずきんちゃんのオオカミ』に挑む。童話をモチーフに、オオカミ目線でまったく異なるストーリーに仕上げた。

 

「ドラマも映画も、ミュージカルも舞台もやった。アイドルっぽくキャーキャー言われたこともあった。自分がやったことがないのはなんだろうと考えたときに、『ひとり芝居だ!』って思ったんです。僕は役者という仕事に人生すべてを注いでいます。その集大成をお見せしたいです」

 

 そんな山崎が「ホーム」と呼ぶ店が、東京・下北沢の「陣太鼓」だ。家族経営の焼き鳥店で、店の “お父さん” と “お母さん” は、山崎の舞台やミュージカルも観てきた。

 

「僕は、20代前半に、バンドとか好きなことをやりまくる “遅れてきた反抗期” があって(笑)。おふたりが見守っていてくれました。僕は17歳で実家を出たので、“育ての親” のような感じですね」

 

 山崎が最初に店を訪れたのは、21歳のころだ。

 

「いまも親友のISSA(DAPUMP)に連れてきてもらいました。彼は、あまり芸能人芸能人していないから、気づかれようがおかまいなし。僕もそれが楽しくて、多いときは、週4で来てましたね」 

 

 かつて「いつも誰かに見られている気がする」と、周囲への警戒心を隠さなかった山崎だが、この店での定位置は、カウンター席のいちばん奥。壁にもたれて飲むのがお気に入りだという。

 

「ここなら、入口がよく見えるじゃないですか。知ってる顔が入ってきたら、『○○ちゃ~ん!』と手を振るんですよ(笑)」


やまざきゆうた
1981年3月8日、秋田県生まれ 東京育ち 3歳でモデルとして芸能界デビュー。『あっぱれさんま大先生』(フジテレビ系)、映画『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』(1995年、岩井俊二監督)などに出演。子役として人気を集める。劇団☆新感線の『大江戸ロケット』(2001年、中島かずき作、いのうえひでのり演出)など、舞台でも活躍。3月8日まで、ひとり芝居『赤ずきんちゃんのオオカミ』(春陽漁介作・演出)が、ウッディシアター中目黒(東京)で上演予定

 

【SHOP DATA/陣太鼓】
・住所/東京都世田谷区北沢2-7-6 テクノプラザ下北沢2F 
・営業時間/17:00~25:00(LO23:45)
・休み/無休


(週刊FLASH 2020年3月10日号)

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