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日本マヌルネコ界の「ビッグマム」いまだ人見知りだニャ
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2020.03.07 16:00 最終更新日:2020.03.07 16:00
モッフモフの毛に丸い瞳、太いしっぽ。ねこ好きのあいだで近年、大人気なのが「マヌルネコ」だ。「マヌル」とは、モンゴル語で「小さいヤマネコ」という意味で、ロシアやモンゴルなどの砂漠やステップ地帯、岩場に生息する野生のねこの一種。「世界最古のねこ」とも呼ばれている。
そんな貴重なマヌルネコに現在、日本国内で会えるのは、「旭川市旭山動物園(北海道)」「那須どうぶつ王国(栃木県)」「埼玉県こども動物自然公園」「上野動物園(東京都)」「名古屋市東山動植物園(愛知県)」「神戸市立王子動物園(兵庫県)の6カ所。マヌルネコは個体によって顔が違うため、全国をめぐるファンも。
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これら日本のマヌルネコのほとんどが、ある1頭にルーツをさかのぼることができるという驚きの事実を、本誌は突き止めた。それが、「埼玉県こども動物自然公園」にいるタビー(11歳、メス)だ。
「タビーは、かなりの人見知り。飼育員が小屋に入ると、ビューッと外に逃げていってしまうほどです。
そのほうが見やすいので、小屋の掃除の時間(午前10時30分〜11時30分ごろ)を狙って、見に来るファンの方も多いです」(埼玉県こども動物自然公園の担当飼育員・長谷川ゆりさん、以下同)
タビーは、オランダから来たオスカーとのあいだに5頭の子を産み、それが各地に引き取られた。現在、国内にいるマヌルネコ16頭のうち10頭が、タビーとその子供、孫たちなのだ。まさにマヌルネコ界の「ビッグマム」だ。
ちなみにマヌルネコたちには、モンゴル語やロシア語の名前が多い。たとえば「シャル」「ボル」「ハル」「サーラル」は、モンゴル語でそれぞれ「黄色」「茶色」「黒」「灰色」の意味。
タビーの孫にあたる「オリーヴァ」「ロータス」「グルーシャ」「イーリス」「プリームラ」は、ロシア語で「オリーブ」「蓮」「梨」「アヤメ」「サクラソウ」の意味だ。
タビーの暮らす埼玉県こども動物自然公園には、2頭の孫もいる。
「オリーヴァはあまり動かず、ほとんど小屋の上の定位置にいます。ロータスはよく動いて、食事の時間になると窓辺に立って待っていたり、切り株の上に立ったり(笑)。
とてもかわいらしいですが、非常に感染症に弱いので、糞の状態をよく確認しています」
3月からは、エルとアズの2頭が那須から神戸どうぶつ王国(兵庫県)へ引っ越しし、新たに展示が始まる予定だ。以下では、タビーの家系図をご紹介しよう。
マヌルネコのなかにも、子だくさんの「肝っ玉母さん」が、いたんですニャ!
写真提供・那須どうぶつ王国(エル&アズ)、名古屋市東山動植物園(レフ・ハニー)、旭川市旭山動物園(グルーシャ)
※オスカーは2015年に、シャルは2017年に死亡※マヌルネコの情報も載ってる『FNASH(フニャッシュ) ねこ自身4匹め』が好評発売中!
(週刊FLASH 2020年3月3日号)