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競馬で借金500万円「見栄晴」ギャンブル依存度は?【チェック票つき】

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2020.03.15 16:00 最終更新日:2020.03.15 16:00

競馬で借金500万円「見栄晴」ギャンブル依存度は?【チェック票つき】

 

 安倍政権が “観光客誘致の起爆剤” として、2016年12月に成立させた「統合型リゾート整備推進法」、通称「IR推進法」。ホテルや会議場などからなる、複合観光施設を作る法律だが、「カジノ法案」と呼ばれていたことからもわかるように、施設の目玉はカジノである。

 

 そこで心配されるのが「ギャンブル依存症」。国会でも議論され、国民の関心は高い。「何も対策を出さないと、法成立が危ぶまれると判断した」(政治部記者)こともあり、政府は4月から、ギャンブル依存症の治療を公的医療保険の対象にすると決めた。

 

 

「ギャンブル依存症患者は増加傾向で、厚生労働省によると、外来患者は2017年度で約3500人。『依存症の疑いがある人は、320万人を超える』といわれます」(社会部記者)

 

 具体的には、どのような治療に保険が適用されるのか。昭和大学医学部・精神医学講座の常岡俊昭講師に聞いた。

 

「ギャンブルで問題を抱えた患者さんが、グループに分かれ、のめり込んだ経験などを意見交換する『集団治療プログラム』が対象です。

 

 これまでも、この療法は取り入れられていましたが、アルコールや薬物に比べ、ギャンブルを対象にした病院は少なかったのです。今後は医師も患者さんも、意識が高まればいいと思います」

 

 しかし、アルコール依存症や薬物依存症は、体が蝕まれたり、逮捕されたりすることで露見するが、ギャンブル依存症は気づかれにくい。

 

 自身もかつてギャンブル依存症になった経験のある、公益社団法人「ギャンブル依存症問題を考える会」の田中紀子代表は、「若いうちにギャンブルを覚えると危険」と指摘する。

 

「私は、父に連れられ、4歳からパチンコを打っていました。お年玉をパチンコに突っ込むほどになり、小学2年生のときに補導されて初めて、『子供はパチンコをしちゃダメなんだ』と知りました(苦笑)。

 

 ギャンブルを始める年齢が低いほど、リスクは高くなります。愛好家のレベルですむ方が、平均30歳で初めてギャンブルを経験するのに対し、ギャンブルで高額を使う方の多くが、18歳でパチンコなどを経験しています」

 

「依存症」と「愛好家」には、いくつかの分水嶺がある。

 

「愛好家は『勝ち逃げ、負け逃げ』ができますし、『勝ったお金で何をしようか』と最初に考えます。しかし、依存症の患者さんは『勝ったお金は次の軍資金にしよう』と考えます。また、ギャンブルに行くために、周囲に嘘をついたりします」(常岡講師)

 

 田中代表は、「最近、若い層の依存症患者が顕在化してきた」と語る。

 

「ギャンブル依存症が認知されてきたこともありますが、以前は子供がギャンブル依存症で借金をしても親が肩代わりを続けました。しかし、今の50代・60代は、幸か不幸か金銭的に余裕がなく、早いうちに発覚して相談につながるようになりました」

 

 ギャンブル依存症を推定する指標として「SOGS(サウスオークス・ギャンブリング・スクリーン)」という質問票が用いられている。芸能界きってのギャンブル好きで知られる見栄晴(53)に、試してもらった。

 

「17歳で競馬のコインゲームに夢中になり、300万円の借金をしました。芸能界で仕事をしていたので、貸してくれたみたいです。結局、母が返済してくれました。

 

 20歳になってからは、本物の競馬にどっぷり浸かり、500万円を借金。皮肉なことに、1回めを完済したので、信用枠が広がったんです。住んでいた場所も悪かった。府中です(笑)」

 

 その後、暇さえあれば競馬場に通うように。結婚後は借金をすることはなくなったが、競馬場通いは続いている。

 

「勝ったお金はすべて、次の軍資金にします。競馬新聞を見るだけで、競馬をやりたくなるほどで……」

 

 そう苦笑しながら、真剣に質問項目を追うこと5分……。5点以上でギャンブル依存症の疑いがあるという判定になるが、結果は14点だった。

 

 ギャンブルを始めたのは8歳、1日にかけた最高額は50万円と記入。“ギャンブルのために借金をした先” の項目では、「家計」「配偶者」「銀行、ローン会社、信用組合」「クレジットカード」「サラ金や闇金融」にチェックがついた。

 

「はあ~、そうなんですね……。いま心配なことですか? 貯金がないことです。この春、子供が中学生になるので、将来が不安。だけど僕としては、『この経験があるから、競馬番組の仕事がいただける』と前向きにとらえることにします」

 

 常岡講師は、「ギャンブル依存症は、一生つき合っていく病気。病院だけでの完治は難しいです。今日、ギャンブルをやらなかったのは “たまたま”。周囲のサポートが大切です」と助言する。

 

 ギャンブル大好き民族といわれる日本人。カジノができたら、深刻な “病” が蔓延しそうだ。次のページでは、見栄晴が試した「SOGS」を掲載する。

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