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クリエーション『ロンリーハート』は夜のサイパンで作られた
エンタメFLASH編集部
記事投稿日:2017.06.09 11:00 最終更新日:2017.06.09 11:00
「南十字星がすごくきれいでね。眺めながら曲を作りました。ほかにやることがなかったから(笑)」
日本のトップギタリスト・竹田和夫率いるロックバンド「クリエーション」。アイ高野がボーカルとして新加入した本作が、初のヒットシングルとなった。
「1980年12月の初めから3週間、もっちん(アイ高野)と2人でサイパンへ作曲旅行に出かけたんです。次のアルバムを作るために、アコギ2本を抱えてね。
当時のサイパンは遊びに行けるような場所が何もなくて、昼は海、夜は曲作りの日々。もっちんはファンキーな男だからリフレッシュに出かけてた。滞在中に30曲ほど作って、そのなかの1曲が『ロンリー・ハート』。
それまでにないポップなメロディラインが頭に浮かんで、これはいいな、と自分でも思った。サイパンの空気感、南十字星、そしてアコギで曲を作ったのがよかったのかも。時代がブリティッシュロックからアメリカ西海岸のサウンドになって、僕も影響を受けた。
アレンジがモダンになって『ロックじゃない』って言うファンがいたけど、僕はやってみたいと思ったら我慢できない。それは今に至るまでそうだけどね」
2006年、アイ高野は急性心不全のため亡くなった。享年55。
「とても華やかな男でした。彼の明るい歌声なくして『ロンリー・ハート』のヒットはなかったと思います」
<クリエーション『ロンリーハート』>
1981年4月21日発売
作詞:大津あきら 作曲:竹田和夫
●ザ・ベストテン初登場:1981年9月24日9位
●最高位:8位
●連続ランクイン:5週
●売上枚数:37.7万枚(1981年)
<カラオケ・ワンポイント・アドバイス!>
アイ高野になりきって気持ちよく歌うこと。メロディの音域が広いうえに、けっこう動くので簡単ではないです。トップは裏声でB(シ)までいく。ここは地声とファルセットを合わせて、強いファルセットというイメージで。
<竹田和夫>
1952年東京都生まれ。13歳でギターを始め16歳でプロデビュー。1969年、「ブルース・クリエイション」を結成。1972年、渡英し「クリエーション」を結成。1977年、『スピニング・トー・ホールド』が、プロレスの「ザ・ファンクス」のテーマソングとなり大ヒット。1997年、ロスに移住。年2回帰国し、国内ライブツアーをおこなう。オフィシャルHP:http://eliotnescafe.wixsite.com/creation-web
(週刊FLASH 2017年6月6日号)