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【もう一度見たいバカ番組】(3)本家『ウルトラクイズ』を食った『お笑いウルトラクイズ』
エンタメFLASH編集部
記事投稿日:2016.06.12 15:00 最終更新日:2016.06.12 22:59
『お笑いウルトラクイズ』は、誰が考えても日テレの看板番組『史上最大!アメリカ横断ウルトラクイズ』のパロディだが、どうやら本家には無断で作られたようだ。立ち上げに関わった日テレの土屋敏男さんも苦笑い。
「総合演出のテリーさんも私も、許可をもらいに行っても断わられると思い黙ってやったんです。向こうはクイズ番組の王道を行く人たちだから、こんなふざけた企画は許せないでしょうから」
企画書を書いたのは、放送作家のそーたにさんだ。
「といっても、ほとんどタイトルだけ。実際の中身はその後の会議で決まっていくわけですけど。ウルトラクイズの頭に“お笑い”をつけて、たけしさんらしい意地悪なクイズばっかり出したら面白いんじゃないかと」
お笑いタレントたちがクイズの正解なんかそっちのけで、泥んこに飛び込んだり、飛行機から突き落とされたり、体を張って笑いにつなげていく姿は「リアクション芸」となり、痛い思いをすればするほど「おいしい」。
そーたにさんが選ぶ天才バカ企画は「バス吊り下げアップダウンクイズ」だ。「○×」でバス2台に分かれ、不正解ならクレーンで海へ。車内カメラには今にも溺れそうな人たちの様子が映し出された。
「今はテレビで車も人も吊るしちゃいけないことになっているので二度とやれない企画。たけしさんが『車を海でチャポンチャポンさせたらどうだ』って。ちょうどそのとき海が大荒れで、最高の映像になった。次の回、家をクレーンで吊るしてやったときは波が穏やかで、けっこう地味な映像でした」(そーたにさん)
伝説には天気が味方してくれることも大切なのだ。
(週刊FLASH 2016年5月24日号)