綾瀬はるか(左)と上戸彩
女優たちが、バストの大きさを明かさなくなったのはいつからだろうか。
かつては、若い女性芸能人は公式プロフィルにスリーサイズを書いていた。それを、世間は当然のこととして受け止めていたものだ。
ところが、いつのころからか、公表しないことが一般化した。今回、過去の雑誌、スター名鑑などを調べてみると、やはり2000年代後半までは、スリーサイズを公表している女優やアイドルが多く存在していることが確認された。
これは従来の慣習に加えて、2000年代前半に起きたグラドルブームの影響だろう。いまや女優としての地位を築いた小池栄子、MEGUMIといったグラドルたちは、こぞって自らのバストサイズやカップを誇示していた。数字が正義の時代だった。
しかし、2000年代後半に入ると、グラドルブームも落ち着く。入れ替わるように、上戸彩、石原さとみといった若手たちが台頭してきた。彼女たちがドラマや映画で主役を張るようになると、スリーサイズなど関係なくなってくる。すると、女優は公表しないことが主流になり、現在も数字を出しているのは、松本若菜ら、ほんの数人にすぎない。
こうして昨今の女性芸能人はスリーサイズを公表しなくなった。現在、20代の彼女たちの“機密情報”を知ることは、ほぼ不可能になった。
だが、探せば出てくるもので、2000年代の時代が移り変わりゆくタイミングにデビューした女優は、データを残していることもある。
たとえば、29歳の池田エライザ。彼女は2009年、ファッション雑誌のモデルオーディションでグランプリを獲得してキャリアをスタートさせ、同年、13歳にして84のバストサイズを公表している。その後、当然のごとく成長したはずで、現在でも豊満な膨らみを堪能させてくれる。あるHIPHOPアーティストは「夢はエライザの谷間に住所変更」と歌っている。それほど男子のあこがれの象徴になっているということか。
■朝ドラ主演女優の清純バストサイズ
今回は、かつて女優たちが自ら公開していた希少データをもとに、バストサイズを基準として、年代別にランキング形式で紹介する。前出の池田を含めた20・30代ランキングから見ていこう。
2位の倉科カナは89という破格のバストサイズを公表している。2006年、ミスマガジンのグランプリに選出されているので、おのずとグラビア活動も開始し、スリーサイズを発表する必要があった。その後、2009年のNHK連続テレビ小説『ウェルかめ』のヒロインに抜擢され、本格的に女優へと転身した。
ホリプロタレントスカウトキャラバンでグランプリを受賞した6位の石原さとみは、女優業に進んだが、20歳の時点で82と発表している。グランプリを受賞したのが2002年。まだ世はスリーサイズを公表する傾向にあったため、彼女もまたプロフィルに記載していた。82という数値は大きくもなく、小さくもないので、女優業に大きな影響は与えなかった。本人の魅力で成長していったわけだ。
7位の有村架純は17歳の時点(デビュー直後)でスリーサイズを公表している。NHK連続テレビ小説『あまちゃん』に出演する3年前だ。この2013年に「CM起用社数ランキング」でトップ10入りをはたしたが、彼女の場合、バストサイズよりもその清純なイメージで人気を博してきた。80という数字は、老若男女に愛される絶妙なラインといえそうだ。
■40代はグラビアと演技の二刀流で活躍
次に、スリーサイズ公開全盛期にデビューした40代へ。
いわずもがなのMEGUMIに続いたのが、綾瀬はるか。現在こそ非公表だが、かつては88のバストサイズを公表していた。デビュー翌年の2001年に女優デビューしてはいるが、時代の流れからか、はたまたその立派なボディからか、グラドルでもあった。この年、『B.C.ビューティー・コロシアム』(フジテレビ系)の企画でダイエットに挑戦していた時代が懐かしい。
深田恭子は、15歳にして86という数字を残し、5位に。中学2年でホリプロタレントスカウトキャラバンのグランプリに輝き、翌年にはドラマデビューしたが、水着での撮影も当時からおこなっていた。スリーサイズ非公開となった現在でも積極的に水着写真集を発売しており、40代の女優としてありがたい存在になっている。
同着の吹石一恵も、86というデータを開陳していた。子役としてデビューした彼女だが、ビジュアルクイーン・オブ・ザ・イヤーに選出され、10代半ばで水着グラビアに出ていた。年齢を重ね、福山雅治と結婚しても、そのボディに関しては変わらないイメージをキープしている。
2025年に40歳を迎えた上戸彩は、小学6年のときに全日本国民的美少女コンテストで審査員特別賞を受賞してデビュー。その後、ぐんぐん成長し、まさに国民がその成長を見守ったという女優だ。出世作である『3年B組金八先生』(TBS系)では、バストをつかまれるシーンもあった。20歳前後になると、Tシャツ姿の上戸はとても窮屈そうで、お宝雑誌の格好の餌食となっていた。だが、サイズは意外にも82。12位にとどまる。
デビュー直後からグラビアがメインだった小池栄子は、17歳時に発表していたデータは、上戸と同じ82だった。その後、88や91という数字も残されており、どれが本当なのかまったくわからないが、実際の数値などはどうでもよく、誰もが脳裏に焼きついている、あのバストを思い出せば、それでいい。
菅野美穂は中学3年次にアイドルグループ「桜っ子クラブさくら組」のオーディションに合格し、芸能界入りをはたしている。当時は水着仕事もこなしていたが、20歳の誕生日にヘアヌード写真集を電撃発売。誰も予想していなかった、16位という順位以上にふくよかなバストを披露している。
■「見せる」ことを恐れなかった50代
さあ、50代に突入しよう。
藤原紀香は、20歳でミス日本グランプリとしてデビューを飾ったが、その当時のバストはなんと93.5! いまなお面影はあり、谷間を大胆に露出した衣装を着ることもある。
続く飯島直子の、20代半ば時点でのバストは86。存在感ありまくりだが、5年前、テレビ番組で「ウエスト60はウソ。本当は66」とだけ告白。ということは、バストは本当だった!?
松嶋菜々子のキャンギャル時代は、まだハイレグの黄金時代だった。当時はスラリと伸びる脚に注目が集まったが、21歳で披露したスリーサイズによれば、バストも84で、4位と立派なものを持っていた。
常盤貴子は、深夜バラエティ番組『殿様のフェロモン』(フジテレビ系)に出演していた時代のデータによると、堂々の6位。同時期、ドラマ『悪魔のKISS』(フジテレビ系)で豊満なバストを披露し、時代の寵児となった。ツンと上を向いたおっぱいに夢を見た読者も少なくないはずだ。
斉藤由貴は32歳になってもバストサイズを公表してくれていた。元ミスマガジンのプライドか、単なるデータの消し忘れか。いずれにせよ、妖艶さは増すばかりだ。
と、ここまで書いてきたが、公表されているスリーサイズとは幻想にすぎない。実際に計測しているところを動画で見せているわけではないから、本当のところは誰にもわからない。しかし、その数字の1cmの差に、僕たちはああでもない、こうでもないと妄想を膨らませるのだ。
だが、女優がスリーサイズを公表しないいまは、その大きな楽しみが奪われてしまったのもたしか。この風潮に風穴を開ける女優の出現に期待しよう。
写真・本誌写真部 取材&文・堀越日出夫
![Smart FLASH[光文社週刊誌]](https://smart-flash.jp/wp-content/themes/original/img/common/logo.png)







