
三谷幸喜氏(写真・アフロ)
10月1日、菅田将暉が主演を務めるドラマ『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』(フジテレビ系、以下『もしがく』)がスタートした。初回から、豪華な俳優陣が登場したが、困惑する視聴者も多かったようだ。
1984年の渋谷を舞台にした青春群像劇を描く同作は、三谷幸喜氏が脚本を手がける。放送前から、高い注目を集めていた。
「三谷さんが民放の連続ドラマの脚本を担当するのは、25年ぶりです。本人の半自伝的要素を含んだオリジナルストーリーで、主演の菅田さんを筆頭に、二階堂ふみさんや神木隆之介さん、浜辺美波さん、小池栄子さん、市原隼人さんなど、第一線で活躍する俳優ばかりとあって、SNSでも話題になっています」(スポーツ紙記者)
第1話では、蜷川幸雄氏にあこがれる演出家の主人公が、横暴な振る舞いで劇団を追放され、怪しいアーケード街に迷い込む様子が描かれつつ、メインキャストが次々に登場する展開だった。初回から豪華な俳優陣が総出演したが、放送直後からXでは
《登場人物多すぎて全然覚えれる気がしない》
《登場人物がおおすぎてぜんぜんわからない。話もわからない》
《次から次へ濃ゆい役者とキャラが出てくる 何これ、大乱闘スマッシュブラザーズ?》
《何がなんだかよくわからない 主役級の人が、どんどん出て来て画面が派手だが、芝居をテレビでかけているよう》
など、困惑する声が聞かれていた。登場人物の多さが混乱を招いている。
「劇場のダンサー役の二階堂さん、新人の放送作家役の神木さん、神社の巫女役の浜辺さんなど、メインキャスト20人以上が一気に登場しました。登場人物は個性的なキャラクターが多く、頻繁に場面も切り替わっていたため、肝心のストーリーが頭に入ってこない人もいたようです」(芸能記者)
三谷氏は1990年代に『古畑任三郎』シリーズ(フジテレビ系)を手がけ、2016年の『真田丸』や2022年の『鎌倉殿の13人』といったNHK大河ドラマなど、多くのヒット作の脚本を担当してきた。その世界観が支持されているが、懸念されることもあるという。
「三谷さんの作品は、多くの登場人物による会話と心情のやり取りの群像劇が持ち味です。しかし、近年の連ドラでは、1話完結型で分かりやすい人間模様が描かれる作品も増えています。そうした作品に慣れた視聴者にとっては、『もしがく』のテンポは戸惑うものかもしれません。とはいえ、まだ初回なので、この先、バラバラに見える要素がどう絡み合うのかは見ものです」(同前)
お茶の間が“三谷ワールド”に取り込まれる作品になることを期待したい。