
三谷幸喜氏(写真・アフロ)
脚本家の三谷幸喜氏が、25年ぶりに民放ゴールデンプライムタイムの連続ドラマを手がけることで注目された『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』(フジテレビ系)。しかし、10月1日の初回放送後、SNSには不評が殺到。テレビ業界関係者を驚かせている。
「ドラマは、三谷さんが若いころに遊んだ1984年の渋谷が舞台です。
1973年オープンの『渋谷PARCO』、1979年オープンの『SHIBUYA109』など、最先端カルチャーの発信地だった渋谷の片隅で、苦悩と挫折、恋の葛藤を繰り返しながらも、明日を夢見る若者たちを描く青春群像劇です。
『蜷川幸雄に憧れる暴走ぎみの演出家』という主役を演じるのは、三谷さんが脚本を書いた『鎌倉殿の13人』(NHK)で源義経を熱演した菅田将暉さん。共演者には二階堂ふみさん、神木隆之介さん、浜辺美波さんら豪華メンバーが名前を連ねる、鉄壁の布陣です。
しかも、渋谷の街を再現した巨大なセットは、菅田さんも神木さんも驚くほどの作り込みようでした。ところが、ドラマファンの評価がイマイチなんです」(芸能記者)
Xにも
《三谷幸喜のドラマ見てたんだけど半分でリタイヤしちゃった》
《ごちゃごちゃしてて 何を伝えたいのか 話が最初からついていけない 開始10分で脱落》
など苛烈なダメ出しのほかに、
《今回の雰囲気からクドカンっぽさを感じて》
《「まだまだクドカンには譲れない」って気合い入れすぎた感じなのかな》
といった、宮藤官九郎氏脚本の『不適切にもほどがある!』(TBS系)や『新宿野戦病院』(フジテレビ系)との類似を指摘するポストもあった。
さらに批判は豪華な出演者にも向かっている。
《役者使い過ぎ 三谷幸喜の自慢大会?》
《有名どころとクセ強役者をこれでもかと揃えてオールスターものみたいなごちゃごちゃドラマをやるの、まじで三谷幸喜の悪い癖》
などの投稿がXにはポストされていた。
「第1話では、メインキャストが入れ代わり立ち代わり登場したため、混乱した視聴者も多かったようです。登場人物の多い群像劇ですので、ストーリーを追いづらく、主役級の人たちの配役の意図などがわかりづらい部分があったのでしょう」(民放ドラマプロデューサー)
その一方で、今後の展開については楽観視できるところもあるという。
「これまでも、三谷作品には大当たりもあれば、大外れもありました。しかし、『王様のレストラン』をはじめ、1つの空間で繰り広げられる軽妙な会話劇を書かせたら、日本でもトップクラスの脚本家です。三谷さんのお得意は、バラバラの要素が徐々にまとまって物語が大団円へと向かう展開です。今作も、壮大でみごとな着地が期待されますね」(同)
第2話は10月8日に放送されるが、はたしてどのような物語が待っているのだろうか。