
つるの剛士
「私自身もワークライフバランスという言葉を捨てます。働いて働いて働いて働いて働いてまいります」
10月4日、自民党新総裁に選出された高市早苗氏は、演説で高揚感あふれる表情を浮かべながら決意を語ったが、早くも党運営に暗雲が立ち込めているようだ。
「連立政権を組んで26年になる公明党が、靖国神社参拝、外国人政策、政治とカネの問題で高市氏に懸念を持っているのです。公明党の斉藤鉄夫代表は、2024年10月の衆院選、2025年7月の参院選で苦戦したのは、自民党の裏金問題に原因があるとしています。
しかし、高市氏は党人事で『安倍派5人衆』と呼ばれ、裏金問題で真っ先に批判された幹部のひとり、萩生田光一氏を『傷もの』と言いながらも幹事長代行に抜擢したのです。
これに斉藤代表は不快感をあらわにして、周辺に『自公連立の協議が不調に終わったら、(国会の首相指名で)高市早苗と書かないということだ』と語っています。そうなると自民党は、さらに少数になり、苦境に立たされます」(政治部記者)
高市氏にとって「公明党との連立解消」が選択肢にないことは容易に想像がつくが、マスコミにも敵が多いのか、10月7日の記者会見前に「支持率下げてやる」「支持率下げるような写真しか出さねえぞ」などと話す音声がライブ配信されて大騒動になっている。
「ライブ配信したYouTubeチャンネルの『日テレNEWS』で、問題の音声が流れました。当初、発言した人物は特定されていませんでしたが、9日になり時事通信社が『自社の男性カメラマンである』と認め、『報道の公正性、中立性に疑念を抱かせる結果を招いた』として厳重注意したことを発表しました」(政治ジャーナリスト)
このニュースが流れるとSNSには批判が殺到し、タレントのつるの剛士も8日、自身のXに発言場面の動画を引用して《報道の自由に印象操作の自由はないし、権力を監視する報道も権力。世論誘導、世論工作、報道しない自由… 申し訳ないけど、もうとっくに信じてない》と、マスコミに対して辛辣な意見をポストしている。
これに対し、さまざまな意見がリプライされている。
《発信力ある人が何も発信しない中、つるのさんは素晴らしいです》
《つるのさんタレントやのにこんなにはっきり言えるなんて、絶対簡単なことじゃない》
など称賛の声がある一方で、
《そんなテレビで生まれ育ったのが君だよね》
《じゃあ、その信じていないテレビに出なければいいのでは?》
などの否定的な声も寄せられている。なお、《同感ですがタレントさんがそんなこと言って仕事減ったりしませんか?ちょっと心配です》という投稿には、つるの自身が《子どもたちの未来の方が心配。ただそれだけ》と回答している。
高市氏と公明党の問題は、はたしてどう着地するのか――。