
ミラノ出発前の羽田でスタッフに囲まれる目黒蓮(2024年)
10月8日に、ある映画製作会社が東京地裁から破産手続き開始決定を受けた。
「独立系映画プロダクションとして『Shall we ダンス?』『がんばっていきまっしょい(実写版)』『ウォーターボーイズ』などの大ヒット作を世に送り出した、アルタミラピクチャーズです。映画監督の磯村一路(いつみち)さん、周防(すお)正行さんが所属し、邦画界を牽引していましたが、10月17日に帝国データバンクが破産の詳細を発表しました。負債は債権者約46名に対し約5億3000万円。リメイクドラマ『シコふんじゃった!』の配信サービスを開始した2023年5月期には、年収入高約4億4300万円を計上していたんですが、急激に業績が悪化したようです」(芸能記者)
アルタミラ社制作の映画は、新人俳優の発掘の場としても知られており、『Shall we ダンス?』では草刈民代、『ウォーターボーイズ』では妻夫木聡や玉木宏、金子貴俊、『がんばっていきまっしょい』では田中麗奈、『スウィングガールズ』では上野樹里が主演デビューし、一気に知名度を上げた。しかし、近年は邦画界の低迷、アニメ映画隆盛の時代背景もあり、ヒット作を作れず低迷していた。
「10月16日には『週刊女性』が、夏にクランクイン予定だった作品で主演が予定されていた、Snow Manの目黒蓮さんの降板が決定打になったと報道しました。周防監督が伝説の映画監督・小津安二郎さんの青年時代を描く作品になる予定でしたが、台本もキャスティングも固まった段階で、降板の申し出があったようです」(同前)
目黒の降板については、7月1日に『女性自身』も報じている。降板理由は「映画の題材が理由」としており、中国での従軍経験がある小津氏の中国国内での評判を考慮し、降板に至ったというものだ。
「Snow Manはアジア進出を目標にしており、デビュー前から中国のSNSなどで発信を続けていました。中国側が過敏に反応しかねない映画に主演し、刺激したくないということで降板したのではないかという話です。真相は不明ですが、降板したことで映画の製作が進まず、アルタミラ社が持ちこたえられなかったとする声があがっています」(同前)
Xでは、目黒のファンが「彼は関係ない」とのコメントを書き込んでいる。
《映画はギャンブルなの。目黒蓮君のせいではない、製作会社に、もう金が無いだけ》
《目黒くんが降板したせいにしないで。スケジュール的に厳しかったのかもしれないし。事務所と話し合って判断したわけだから》
さらに、過密スケジュールがたびたび報じられるため、《最近、目黒蓮を使いすぎ》と心配するファンも多い。
「目黒さんは2026年公開予定の映画『SAKAMOTO DAYS』でも主演を務めています。この作品は夏に撮影していたので、アルタミラ社の作品とスケジュールがかぶっていました。かりに目黒さんが出演していたとしても、映画が失敗すれば、破産は免れなかったかもしれません。日本映画の歴史に残る制作会社でしたが、残念な形になってしまいました」(前出・芸能記者)
作品は後世に残っていく。多くの映画ファンは、アルタミラピクチャーズの名を忘れることはないだろう。