
ニューヨーク・嶋佐和也(左)と屋敷裕政
10月18日放送の千鳥・大悟さん、ノブさんがMCを務める番組『酒のツマミになる話』(フジテレビ系)に、ニューヨーク・屋敷裕政さんがサブMCとして出演。ゲストの話を聞いたり、リアクションを取ったりしていました。
ゲストのSKE48・相川暖花さんが「握手会でファンの人が1人しか来なかったんですよ。私、アイドル11年目で……」と悩みを明かすと、大悟さんから「1人事件はいつなん?」と聞かれ、「今年の春です」と答えました。すると屋敷さんは「えーー!」と驚愕したリアクションを取っていました。
11年アイドルをやった結果、握手会のファンが1人ということに驚いていたわけですが、その屋敷さんも、かつては人気のなさを嘆いていました。筆者はニューヨークが芸歴10年目のときにインタビューさせてもらっています。
ニューヨークは、将来を有望視されている若手芸人で構成されたバラエティ番組『バチバチエレキテる』(フジテレビ系)に結成3年目でレギュラーに起用されるなど、早くから吉本のホープとして期待されていました。しかし、取材当時は賞レースでは結果が振るわず、『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)、『キングオブコント』(TBS系)の決勝に、1度も進出できておらず、決してブレークしたとは言えない状況でした。
屋敷「いまやってる漫才のつかみネタがあるんですよ。それが『僕らのことを知ってる人は拍手してください』って言うたら、拍手がチョロチョロチョロな感じで。『じゃあ知らない人?』でバァーっと拍手があって、『ちょうど半々ぐらいですね』『どこがやねん!』というネタを10年目でやってるんですよ。結成10年目で、こんなネタやりたくないです。なんか悲しくなってくるんですよ(笑)。だから一回売れときたいです」
6年前の屋敷さんは、相川さんと同じく10年芸人をやっているにもかかわらず、自身の知名度の低さや人気のなさを嘆いていたのです。また、結果がなかなかついてこない賞レースに対する考え方も変わってきていました。
「いままでは『賞レースで優勝して売れたい』と言ってたのですが、それは効率が悪いなと思いだして。それって一年に一回のチャンスにかけているわけじゃないですか。
それで、いま単独ライブとかYouTubeを始めたりしています。どうせ賞レースのための努力はやるので、それ以外の努力も並行してやっておいたほうがいいなと思いました。
チョコレートプラネットさんなんかは、売れるためのことを全部やっているじゃないですか。SNS、ものまね、YouTube、賞レースと。チョコプラさんが売れたことで、『いまの時代、俺らみたいな普通の見た目のやつは厳しいよ』って言い訳が言えなくなりましたね。だから僕らも、やれることを全部やらないと」
取材させてもらったのが2019年3月。その年の12月の『M-1』でニューヨークは初の決勝進出を果たします。その後は、せきを切ったように、『キングオブコント』の2020、2021年、『M-1』は2020年にもファイナリストになり、ニューヨークは一気にブレーク。いまやゴールデン番組のサブMCを務めるまでになったのです。
それを考えれば、もしかしたら5〜6年後は、ゴールデンのバラエティ番組で大活躍している相川さんの姿が見られるかもしれませんね。