
佐藤二朗
10月31日に公開初日を迎えた映画『爆弾』の初日舞台あいさつが、東京・新宿ピカデリーでおこなわれ、主演の山田裕貴をはじめ、佐藤二朗、染谷将太、坂東龍汰、寛一郎、渡部篤郎、永井聡監督らが出席した。
「本作は、『このミステリーがすごい! 2023年版』で1位を獲得した、呉勝浩氏の同名小説の実写化です。
佐藤二朗さんが扮する『都内に仕掛けられた爆弾が、秋葉原で爆破したあと、1時間おきに3回爆発する』と予告する謎の霊感中年男に、山田裕貴さん演じる刑事が爆弾の置き場所を聞き出そうとしますが、男は『謎解き問題』をつぶやき警察を翻弄するというものです。このやりとりの緊迫感が評判です」(芸能ライター)
とりわけ、映画ファンを唸らせているのが、取調室での佐藤二朗の「鳥肌が立つような」とも評される演技だ。
Xにも
《とにかく佐藤二朗。圧倒的佐藤二朗》
《佐藤二朗の顔の表情が凄すぎた》
《コメディ演技を持ち込んだ佐藤二朗の“異物感”がすさまじく、会話劇だけど、緊張感集中力の持続が半端ねえ》
などの感想が寄せられていた。
これまでも出演した作品では「役が憑依している」といわれてきたが、本誌は2017年、佐藤の母校・信州大学の後輩で、同じく俳優の野間口徹との対談を企画。そのとき佐藤は、自らのキャリアで転換点になった作品や「バイプレイヤーについて」を語っていた。
「佐藤さんは大学を卒業して、リクルートに入社しましたが、入社式の当日に辞めてしまいます。役者になる夢を断ち切れなかったそうです。俳優養成所に2つ通いましたが正式なメンバーにはなれず、27歳のときに自ら劇団を旗揚げしました。
そんな佐藤さんが“転機”としてあげた作品は、2000年に放送された『ブラック・ジャック2〜天才女医のウエディングドレス』(TBS系)でした。佐藤さんは『舞台を観た堤幸彦監督から、本木雅弘さん主演のドラマに声がかかった。板東英二さんにガンを告知する“医者A”役。ワンシーンだけだったんだけど、いまの事務所の先代社長が『あいつは誰だ』となって、いまに至る』と語っていました。
対談相手の野間口さんは、佐藤さんの出演作品では『わたしたちの教科書』(2007年・フジテレビ系)に感銘を受けたと話していました。いじめを告発する教師の役で『その瞬間から泣きはじめるんだ、この人は底が知れない人だ』と思ったそうです」(本誌記者)
また、「バイプレイヤー」といわれることについては「光栄なことです。でも、俳優は作品をよくすることに殉じている。みなさんが思うほど、主役、脇役を区別していませんよ」と笑っていた。
今回の『爆弾』も、佐藤の代表作になることは間違いないだろう。
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