千鳥・大悟
10月31日放送の『酒のツマミになる話』(フジテレビ系)で、千鳥・大悟が放ったフジテレビへのメッセージが話題となっている。年内で終了が決まった同番組だが、メッセージには彼なりの皮肉が込められていたようだ。
「番組の冒頭、大悟さんがカメラの前に登場し、《ノブとも話し合った結果、『酒のツマミになる話』……やめまーす!》と、おどけて降板を宣言しました。続けて《やめるんですが、何本かは収録していますんで、そのときに出ていただいたゲストや芸人は一生懸命、おもしろい話をしてくれています。なので、それはいままでどおりお楽しみください。今日も当然》と呼びかけました。そして、やや間があって、《はい。それでは……おもしろくなければテレビじゃない! フジテレビ!》と片手を小さく挙げてガッツポーズし、《ありがとうございました!》と頭を下げたのです」(芸能記者)
「おもしろくなければテレビじゃない」という言葉は、かつて1980年代、フジテレビが隆盛を誇っていた当時、掲げられていたキャッチコピー「楽しくなければテレビじゃない」を彷彿とさせる言葉だ。
このあとは通常どおりの放送が始まったが、Xでは
《千鳥大悟のフジテレビへの皮肉り方センスの塊過ぎて》
《フジテレビへの決別かもね》
《最後の嫌味も痛烈だったね》
と、大悟のメッセージで話題が持ちきりとなっている。
この発言について「フジ上層部への、精いっぱいの皮肉にとれます」と芸能プロ関係者が推察する。
「この放送の前の週、10月24日に放送が予定されていた回では、ハロウィンの時期に合わせ、大悟さんが松本人志さんを思わせるムキムキのコスプレをしていました。しかし、オンオア直前になって“お蔵入り”になり、過去の放送に差し替えられました。
原因は、フジの上層部が松本さんのコスプレを問題視したためとされています。この対応に不満を持った大悟さんは、相方のノブさんと話し合いの末、番組降板を申し出たといいます。
31日には、フジテレビのHPに《『酒のツマミになる話』終了のお知らせ》という文書が掲載され、《再生・改革の取り組みを進めている弊社の状況を鑑み、内容を差し替えて放送いたしました》と説明。《放送後、千鳥のお二人より降板のお申し出があり、社内で協議》したという経緯が明かされていました」
フジテレビが「楽しくなければテレビじゃない」をキャッチコピーに掲げたのは1981年。バラエティ路線が支持され、各番組の視聴率も上昇気流に乗った。翌1982年、ついに年間視聴率で民放1位を独走していたTBSを抜き去り、首位に躍り出ると、フジの “黄金期”と呼ばれる時代をつくることになった。
「2025年1月、バラエティ路線で名をあげ、社長となった港浩一氏が、中居正広氏の女性トラブルに対する対応をめぐる一連の問題の責任を取り、辞任するなど、旧経営陣がそろって退陣しました。それまでのコンプライアンスを軽視した体質から、令和に求められるテレビ局を目指して、組織や番組作りの刷新を図っています。
しかし、コンプライアンスを重視するあまり、フジが過剰な“炎上恐怖症”になっているという指摘もあります。今回の差し替えも、そのひとつかもしれません。大悟さんはそんなフジの硬直化しすぎた姿勢に対し、かつてのスローガンを引用することで、抵抗を見せたのでしょう」(同前)
もはやフジテレビは、「楽しくない」局になってしまった。
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