ブラックマヨネーズ・吉田敬
10月29日放送の『吉田と粗品と』(読売テレビ)に、ブラックマヨネーズ・吉田敬さんと霜降り明星・粗品さんが出演していました。「悩み」をテーマにMCの2人がトークする番組。今回は、MCがお互いの悩みを相談する企画でした。
粗品さんの悩みは『しゃべくり漫才』について。粗品さんはブラックマヨネーズが2005年に『M-1グランプリ』(朝日放送)で優勝して以降、「しゃべくり漫才の究極を突き詰つめると、ブラマヨの漫才のスタイルが美しすぎて、マネになってしまう」と打ち明けました。
ブラックマヨネーズの漫才は、心配性の吉田さんが考えすぎて、相方の小杉竜一さんがアドバイスするも、だんだん立場が変わっていくというスタイル。しかし、昔やっていたのはオーソドックスな漫才で、自分たちがやっていたフリートークのラジオより面白くなかったことに、吉田さんは納得していませんでした。
フリーで話すラジオのほうがなぜ面白いのか。吉田さんの出した答えは「あ、小杉が小杉やからや」。つまり、台本ではなく小杉さん自身の思いでしゃべっているから面白いということに気づいたのです。
昔のネタ台本での吉田さんも、本当の自分ではなかったので「ブラマヨじゃなくてもウケるやろう」と感じていました。そこで「俺と小杉じゃないとアカンものは何か」という考えに。そこからはネタの作り方も変わり、「白紙のノートを置いて、俺がこう言ったら、どうする?」と吉田さんが小杉さんに聞きます。すると小杉さんが本心を言ってくるため、おのずと自分たちのキャラクターが全面に出た漫才スタイルが確立できたと当時を回想していました。
ブラマヨの漫才スタイルの影響で、若手は漫才で「ニン(自身の人間性)を出せ」と言われると粗品さんは言います。「『お前がいいそうなことを言え』と言われるんですけど、ちょっとムズすぎて。あのネタが聖書すぎて超えられない」と悩みを明かしていました。
その悩みに対して、吉田さんは「やっぱりホンマのヤツには勝てへんよ。バッテリィズのエースとかも、ホンマにアホやん。たぶん。霜降り明星がやっている漫才も霜降りにしかできない。(相方の)せいやって、たぶんホンマにお調子者で、動きもあって楽しい。粗品は粗品で自分の意見で斬るやん。だから、あの漫才は、ほかの人間があの台本でやったってウケへんよ。だから(ニンを出す漫才に)なってんちゃう?」と、すでに粗品さんとせいやさんのキャラクターを活かせた漫才ができていると答えていました。
筆者は以前、吉田さんに、モテないことで悩んでいる若者にアドバイスをお願いしたことがあります。
「もしブサイクだとしても、動き続ける攻撃的なブサイクでいてほしいですね。たとえば8段の飛び箱を飛べない人間って、8段の跳び箱の悪いところを見つけようとするんですよ。『あいつアホやわ』とか『俺、茶髪あかんねん』とか。無理やり、あかんほうに持っていくんですけど、『そうじゃないやろ』と。それは『8段にビビりすぎてるだけやんけ』と思うんです。僕は4段からしっかり飛んでいこうと。
僕が19歳のとき、テレクラで40歳の人妻と約束したことがあるんですよ。それで待ち合わせ場所に行ったら、おばさんというより、おばあさんがカーネルサンダースの前でカーネルサンダースの彼女みたいに立ってて。
俺は40代って聞いてるのに、待ち合わせ場所にポツンと立ってるのは、この人やし……恐る恐る『すいません。よしこさんですか』って聞いたら『はい』と。
それで喫茶店に行って『ホンマに40代ですか?』って聞いてしまったんですよ。そしたら『ごめん。嘘やねん』って言われて。『じゃあ50代ですか?』『違う』『60代ですか?』って聞いたら『それは言われへん』って(笑)」
60代だとわかっても吉田さんは攻撃をやめず、あきらめません。
「僕はあんまりエッチする機会がなかったんで、ラブホテルに行ったんですよ。若い子とエッチするときにはカッコつけて『俺はエッチなんて、なれてんねん』ということをアピールしたさに、雑にやってたんです。
でも、そのよしこさんには基本どう思われてもいいというのがあるから、自分をめちゃくちゃ開放するエッチができたんですよ。まぁ、よしこさんは跳び箱でいうたら一段とかですけど」
吉田さんは自身の実体験を話しながら悩みに答えてくれるため腹落ちしやすく、そのうえに面白い。まさに “人生相談の達人” です。悩みをテーマにした番組『吉田と粗品と』に注目です。
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