
クロちゃん
11月12日放送の『水曜日のダウンタウン』(TBS系)が話題を呼んでいる。
喉のポリープ手術をしたあとで声を出してはいけない安田大サーカス・クロちゃんと、『R-1グランプリ2018』(フジテレビ系)で優勝した視覚障害を持つ漫談家・濱田祐太郎との不器用ながらも懸命なやり取りに、SNSから喝采が沸いているのだ。
「ポリープ手術を受けて発声が禁止されている1週間で、ニセ警官から職務質問を受ける、ロケバスに置いて行かれるなど、クロちゃんが思わず声を出してしまいそうになる10個の“トラップ”を仕掛けるという内容でした」(芸能記者)
こうしたハプニングにジェスチャーや筆談で対応していたクロちゃんだったが、対応力が試されたのが、濱田と対面したときだった。イベントの楽屋で、彼と相部屋になるというシチュエーションに放り込まれたのだ。
「対する濱田さんには、しゃべることができない人物が来るとしか伝えずに楽屋に待機。そこへやってきたクロちゃんは最初、彼のことを知らなかったと見えて、ジェスチャーで自分のことを教えようとしたものの、スマホで名前を検索して盲目であることを理解したのです」(同前)
そこからクロちゃんは、どう自分のことを認識してもらえるか、また濱田も、声を出さない目の前の人物が誰であるかを必死に読み解こうとしたのだ。
「濱田さんの目の前に現れた人物がクロちゃんだと明らかになっていくさまは感動的でした。机を叩く回数で正解・不正解を示すルールでやり取りが重ねられ、先輩か後輩かなどを1つずつ探り合っていったのです」(同前)
それでも自身のことが伝えられなかったクロちゃんは、YouTube動画を再生することで濱田に認識させ、声が出せない理由を彼の手のひらに“しゅじゅつ”と書き、さらに背中にも文字を書くなど、さまざまなコミュニケーション方法を次々と考え出していった。
最後、クロちゃんは先に帰る濱田の背中に「気を付けてだしん」と書き、笑いを誘った。X上では《優しい傑作回》《人間のコミュニケーション能力ってすげー》といった声が寄せられている。
放送作家はこう見る。
「スタッフもこのシチュエーションに彼らを置いたとき、ここまで感動的なシーンが見られるとは思っていなかったのではないでしょうか。何よりクロちゃんのことを何とか理解してあげようとする濱田さんのやさしさが光りましたね。『水ダウ』はあくまでも“お笑い”を最優先にしたバラエティですが、たまにこうした“感動回”が流れます。そのバランス感覚も、番組の人気の秘訣ですね」
クロちゃん、濱田どちらも得するドッキリ企画だったに違いない。
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