
自宅前の道路が狭いため、稲葉氏は日銀時代から迎車のところまで歩いて乗っているという
11月5日に発表された、毎年恒例の現代用語の基礎知識選「2025 T&D保険グループ新語・流行語大賞」のノミネート語30。そのなかには、既存のメディア(おもにテレビ、新聞など)を指す「オールドメディア」もノミネートされているが、この件にNHKの稲葉延雄会長が言及し、話題となっている。
「11月19日、都内のNHK放送センターで定例会見をおこなった稲葉会長は、新語・流行語大賞のなかに『オールドメディア』が選出されたことについて聞かれ、『私は、ネットメディアか、オールドメディアかのある種の二分法っていうのはあまり好きではない。少なくとも、NHKに関して言うと、その二分法は当てはまらないと思っております』と発言しました。
『いまのネットを含む情報空間は、アテンションなどで歪められた面がけっこうあって、そういう情報空間に対して、NHKはあくまでも正しい情報を提供し、豊かな番組を配信することで、そういうネットを含む情報空間を、いわば、NHKの考える正しい情報、あるいは豊かな番組で塗り替えしたい』として、NHKは“情報空間の参照点”としての役割を果たしたいと語りました。
そのうえで稲葉会長は、NHKは新しいメディアだと思っていると述べると、『そういう意味では、我々、オールドメディアなどと言われる筋合いはないというふうに思ってます』と反論しました。なお、1953年2月1日に日本で初めてテレビの本放送を開始したNHKは、文字どおり、日本でもっとも古いテレビ局です」(芸能記者)
稲葉会長の発言に、Xでは、
《「筋合いはない」とは出資者に対してえらいモノの言いようですね》
《言われる筋合いはないって、それがオールドと言われる所以でしょう。学ばないから視聴者が離れていっているという分析もできないとは、NHKの存在意義などありません。》
《彼らが提供してると標榜してるのは、「正確で客観的な情報」なのに、自分たちの考える「正しさ」を押し付けてる事を自白してる》
など、賛同の声はほとんどあがっていない状況だ。
「稲葉氏は日本銀行の元理事で、日銀入行当初から『総裁候補のプリンス』と呼ばれ、実際に総裁になってもおかしくなかった人物です。理事退任後は、リコーの特別顧問を務めた後に、2023年1月25日、第24代NHK会長に就任。就任あいさつでは『1期(任期3年)しかやらない』と明言していました。
そんな稲葉氏は、19日の会見で、NHKが1年以上の不払い(未収)を続ける受信契約者に対して督促による民事手続きを強化する方針を示したことについて、『これ以上、未収数が増加しないように歯止めをかけ、減少に転じさせるためにできることは、すべてやりきる。そういう決意で公平負担に努めていきたい』などと強い決意を述べました。
しかしテレビ離れが進む昨今、自宅にテレビはあってもNetflixやYouTubeしか観ない、という人も多く、こうした方針については反発の声が強まっています」(前出・芸能記者)
「オールド」とはメディアの形だけではなく、情報への取り組み方にも向けられている言葉だろう。
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