
新作『キューティハニー』で主演を務める阿部なつき(写真・福田ヨシツグ)
「ほんと、アクションシーンの撮影中、サウナスーツみたいでしたよ(笑)」
と笑顔で語るのは、抜群のプロポーションを誇り、“令和の峰不二子”と呼ばれるモデルの阿部なつきだ。ピッタリと肌に密着した、真っ赤なスーツと鮮やかな赤髪。まさに、“まぶしさ”を感じさせる。
阿部は、『DMM TV』で11月25日から配信される縦型ショートドラマ『キューティーハニー BELOVED ENEMY』に出演する。『キューティーハニー』といえば、漫画家・永井豪氏の代表作のひとつで、1973年にアニメ化された国民的キャラクターだ。
平凡な少女・如月ハニーが、赤い戦闘スーツに変身して悪の組織と戦う姿が人気で、セクシーさと正義感を兼ね備えたヒロインは長年、愛されてきた。これまで佐藤江梨子や原幹恵、西内まりやなどが実写化された“ハニー役”を演じており、阿部は9年ぶりにこのバトンを受け継ぐことになる。
「お話をいただいたのは2025年の夏前くらいです。まさか誰もが知る作品を演じることができるとは、驚きと感動がありました。実際の撮影は8〜9月におこなったのですが、衣装が汗を吸収しない素材なので、着脱が本当にたいへんで……水滴がポツポツ浮かび上がってくる感じでした。格闘シーンもあるのですが、暑さとの闘いでしたね」
これまでもグラマラスな女優が演じてきたキューティーハニー。阿部も役に合わせたボディメイクに励んだという。ところが、ふだんからストイックすぎる体型管理ゆえか、むしろ“体重増加”を目指したという。
「今回はハニーがかわいらしくてセクシーな女の子なので、逆に1〜2kg、体重を増やして、女性らしい体つきを目指しました。健康的にカロリーを摂取するために、とくにお豆腐をたくさん食べました。あとは筋トレですね。筋トレは私にとっては、なくてはならない習慣で、どんなに忙しくても、週3〜4日はやるようにしました」
作中ではアクションシーンで抜群の剣さばきを見せている阿部。小学校時代の剣道の経験が役立ったという。
「剣先の意識があるってアクション監督に褒められたのは、うれしかったですね。剣道は、日本武道館でおこなわれる全日本大会に出場したぐらい本気でやっていたことなので、意外なところで生きるものだなと思いました」
キューティーハニーの能力といえば、体に埋め込まれた“空中元素固定装置”によって、自由自在に変身できるというもの。今回の実写化でも、阿部はスーツ姿の会社員ワーカーからエンジニア、最強プロレスラーなどさまざまな顔を見せた。
「とくに印象に残っているのは、男性のホスト役を演じたことです。男装して、女性上司役を務める元AKB48の片山陽加さんを口説くというシーンを撮影したのですが、片山さんがちょっと照れてるお顔がすごくかわいくて、『男性ってこんな気持ちなんだ』とハマりそうでした(笑)。
ファンの方に“こんな格好してほしい”とリクエストしていただくことが多いのは、『ワンピース』のハンコックですね。あとは、やはり峰不二子に似ていると言っていただくことが多いので、変身してみたいです」
どちらもセクシーでかっこいい女性だが、阿部の“素”とはかけ離れているという。
「私もクールに見られがちなんですけど、じつは“ポンコツ”なんですよ。まず忘れものが多くて、歯ブラシとか充電器とか、持ち歩くものはいろんな現場に忘れてきてしまうんです(笑)」
とはいえ、演技の仕事には真剣だ。TikTokで人気を得てきた経歴を武器に、今後も女優業を続けたいという。
「今回の作品は、1話あたり約5分のショートドラマなのですが、私も数十秒程度の短い動画を撮ることが多いので、その経験を生かせればと思っています。ただ、アニメのキャラクターを演じるのはやはりたいへんですね。何が大切か考えたときに、“声”をいちばん意識しました。じつは、ハニーと峰不二子、どちらも声優の増山江威子さんが声を担当されていたと知り、本当にご縁を感じました。『これは運命だ!』と思いながら、私自身もなるべくそのニュアンスを出せるように努力しました。
登場人物の気持ちを想像しながら台本を読む時間は、本当にワクワクします。これからもいろんなジャンルの演技に挑戦したいですね」
“令和の峰不二子”が挑む新たなキューティハニー、彼女の汗と笑顔が光るアクションに、目が離せない。
![Smart FLASH[光文社週刊誌]](https://smart-flash.jp/wp-content/themes/original/img/common/logo.png)







