
西村智道さんと盟友だった古川登志夫(写真・古川登志夫のXより)
12月8日、名作アニメ『SLAM DUNK』の安西先生役で知られる声優の西村知道さんが死去した。同日に所属事務所「アーツビジョン」が公式サイトで発表。
《平素より温かいご支援を賜り、誠にありがとうございます。弊社所属、西村知道儀(享年79)は兼ねてより病気療養中のところ令和7年11月29日に逝去いたしました。生前のご厚誼に深く感謝いたしますとともに、謹んでお知らせいたします》
と報告。今年9月に体調不良のための一時休業が発表されており、回復次第、復帰予定とされていたのだが、叶わなかった。
「西村さんは、1974年デビューの大ベテランです。日本大学芸術学部映画学科卒業で、さまざまな劇団を渡り歩いたあと、現事務所であるアーツビジョンに所属。日本ナレーション演技研究所で講師も務めました。
深みと張りのある低音ボイスで、シリアスもコメディもこなす名バイプレイヤーとして活躍。ロボットアニメの敵役や、老け役での印象的な演技で知られました。
『SLAM DUNK』の安西先生役では『あきらめたらそこで試合終了だよ』の名台詞を披露。2015年の上映イベントに登場した際は、『僕の演じたキャラクターのセリフで、励まされたりする人がいる。いまもいろいろなところで使われるのがとても嬉しい』と語っていました」(芸能記者)
西村さんは、ほかにも『魔神英雄伝ワタル』の剣部シバラクや『おじゃる丸』のコーヒー仮面など多くの作品に出演。洋画吹き替えも数多くこなし、多くの声優からリスペクトを集める存在だった。
Xでは、同じ劇団出身の盟友でもある古川登志夫が
《強烈な喪失感に襲われた。それは僕の両親が亡くなった時のそれを上回るり大きなものだった。戦友、同僚、僚友、どんな言葉に置き換えても足りないほどの関係だった》
と始まる長文をポスト。“登志夫ちゃん” “知道” と呼びあう関係だったと回想し、
《律儀に、先に行くな、知道!……だめだ、頭がカーッと熱くなって涙が止まらん……「謹んで哀悼の意を表します」なんて知道に言う日が来るなんて………ほんとなのか……》
と無念の思いを綴った。日髙のり子は
《西村知道さん…いろいろな作品で共演させていただきましたが、私にとってはやはり「トップをねらえ!」の副長さんの印象が強いです。とても優しい方でした》
と故人を偲び、千葉繁は
《西村知道さんが旅立たれた。劇団を共にし沢山のアニメ作品でご一緒しましたが、いつも穏やかな笑顔で接して下さいました。ご冥福を心よりお祈り致します》
と追悼。置鮎龍太郎や椎名へきる、中田譲治、かないみかなど、多くの声優が別れを惜しんでいる。
「すでに葬儀・告別式は家族葬にて執りおこなわれたと発表されています。9月の一時休業発表から3カ月ほど。回復を信じていた多くの人に衝撃が走っています」(前出・記者)
事務所サイトは9日現在、アクセスが集中して閲覧できない状態になっている。アニメファンの悲しみは深い。
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