
タレントで現在は大学教授も務める、いとうまい子
12月7日、とあるXユーザーのポストが話題となった。
《個人的に、阿部寛のHPを超えていると思っているのが、いとうまい子さんのHP。1995年取得のhttp://mai.co.jpという強すぎるhttp:/co.jpドメイン、自作HTML、ほぼ当時のままのデザイン。90年代インターネットをそのまま閉じ込めた、愛すべきサイトです》
実際に見てみると、サイトのトップ画面には、懐かしの来訪者カウンター。“ENTER” をクリックしてサイト内に入るのが懐かしすぎる。“らくがきっちょ” という掲示板、“よくある質問”、愛犬を紹介する “アトムのページ”。そこには確かにインターネット初期の個人サイトがあった。サイトの作成は1995年で、30年前のネット文化が、そのまま保存されたようなホームページだ。シンプルすぎて、表示も超高速。同投稿は140万インプレッションを記録。多くの人の目にとまることになった。
「いとうまい子さんは1882年、ミスマガジンの初代グランプリを獲得。1983年にアイドル歌手としてデビューしました。1984年に大映テレビ制作のドラマ『不良少女とよばれて』(TBS系)に主演して大ブレイク。その後はドラマ、バラエティーで活躍しました。
いとうさん本人がもともとITなどに興味があり、1995年に独自ドメインmai.co.jpを取得して芸能人が運営するサイトの先駆けとなりました。2010年には早稲田大学eスクール(通信教育課程)に入学し、予防医学を学びましたが、途中でロボット工学に転向。“ロボットと生態学の融合” を研究し、2019年にはスクワットを補助してロコモティブシンドローム(体を動かす機能が衰えた状態)を抑えるロボット “ロコピョン” を開発。AI開発企業の研究員や、情報経営イノベーション専門職大学教授、さらに番組制作会社の経営など多岐にわたって活躍しています」(芸能担当記者)
ITガジェット大好きで “ガジェッティーヌ女優” とも呼ばれるいとうが、爆速ホームページを運営しているのには、なにか理由があるに違いない。そこで、本人に確認するとーー。
「そんなに深い意図はないんですけど、私自身が作って自分で運営してたので」
と笑って答えた。
「サイトがシンプルなままなのは、忙しくなって大改造できなかったのが大きな理由なんですけど、専門業者にお金をかけてリニューアルするのも違うなと。全部、自分でドメイン取って手作りで運営してきたので、“そのまま” でもいいなあって。今となっては、このままで行こうかなと思ってます」
いとうによると、同サイトは数年おきに “懐かしいホームページ” として話題になるという。
「だから、より懐かしさを感じてもらうためにも、このまま保存するのがいいかなと思ってるんですよね。トップやスケジュールは更新してるんですけど、ほかのところはあまり触ってないので。時が止まったままみたいになってます(笑)。当時はね、できる限り軽くして見やすく作ったんです。一番最初に作ったホームページは階層もなくて学級新聞みたいなペライチの白黒でした。あのデータがどこかに行っちゃったんですよね……あれを取っておきたかったなあ。誰もホームページなんか作ってなかったころ、パソコン通信の時代ですからね。1995年当時はサイトを見てくれる人も少なかったなあ。でも詳しい人しかいないから、わからないことはトップページに書いておけば誰かが教えてくれるという状態でした(笑)」
今や各国首脳陣がSNSを使いこなし、超リアルな生成動画があふれるインターネット。わずか30年前とはいえ、ネット黎明期に生まれたサイトは、もはや “文化遺産” だ。現在、IT研究者でもあるいとうさんにとって、このホームページは自分の原点でもあるという。
「自分がたどってきた道のりの、一番最初の部分ですからね。ここから始まって、最近は生成AIにハマりまくって1日中何時間も使ってます。大学の講義のスライドもすぐ作ってくれるので、ホントに作業が早くなりましたね。時代は変わりました。そもそもSNS全盛の今はホームページってそんなに訴求効果があるわけじゃない。このサイトは懐かしんでもらうための場所でもあるので、ずっと残しておこうかなと思ってます」
それこそ生成AIを使った最新式の個人サイトはどうですか、と聞くと「誰も見ないでしょー」と笑っていたいとう。30年の時を経た、現在の彼女が詰まった新サイトも見てみたい!
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