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【2025年炎上事件】声優・林原めぐみの“外来種”発言は「シニア右翼の典型」…古谷経衡氏が“リベラルの限界”指摘とともに振り返る

芸能 記事投稿日:2025.12.23 06:00 最終更新日:2025.12.23 06:00

【2025年炎上事件】声優・林原めぐみの“外来種”発言は「シニア右翼の典型」…古谷経衡氏が“リベラルの限界”指摘とともに振り返る

2025年上半期に起きた炎上事件の一部

 

 2025年も数々の“炎上騒動”がネットを騒がせた。政界や芸能界を揺るがすスキャンダルから、ラーメン店の接客トラブルーー。次から次へと、ニュースが報じられ“消費”される今、我々が見るべきポイントはどこなのか。炎上の当事者と識者に見解を聞いた。

 

 作家で評論家の古谷経衡氏がもっとも衝撃を受けたのは、5月に起きた林原めぐみの炎上事件だった。林原は自身のブログに「日本ザリガニがあっという間に外来種に喰われちゃったみたいになってしまう」と書いた文章をアップ。外国籍の人を外来種になぞらえるのが差別的表現だと問題視され、後に謝罪し、削除したがーー。

 

「この発言は、私にとってあまりに衝撃的でした。林原さんといえば、声優界のトップですよ。私は高校時代から『新世紀エヴァンゲリオン』の綾波レイの声を聞いてきましたし、とても尊敬しています。そんな人が陰謀論者になってしまったのではないかとショックを受けたのです。

 

 林原さんは現在58歳。若いときからがむしゃらに仕事をしてこられたと思います。多分ノンポリで、確固たる思想があったわけじゃないですが、何となくモヤモヤしたものがあったのでしょう。それが今頃になってYouTubeの動画などに触発され、右翼的な発言をするーー。もう大御所ですから諫める人もいないでしょうし、それが炎上してしまったのでしょう。私はそういった50代を超えてから突然右翼的な発言をする人を“シニア右翼”と呼んでいます。林原さんはまさにその典型だったと思います」

 

 古谷氏が、問題視する炎上事件は他にもある。12月に発表された「2025年新語・流行語大賞」に高市早苗首相の「働いて働いて働いて働いて働いてまいります」が選ばれた一件だ。古谷氏は「流行語大賞が政権におもねっているのではないか」と懐疑的な目を向ける。

 

「流行語大賞は、自由国民社という出版社が主催し、審査委員にはやくみつるさん、俳優の室井滋や、講談師の神田伯山さんなどがいらっしゃいました。その神田さんが自身のラジオ番組で、自身にクレームが来ていることを明かしたのです。

 

 何で高市首相を対象に選んだのかと。権力者にこびへつらっていると。それに対し神田さんは『高市政権はダメと言っても政治的になるし、褒めても政治的になる。自分は中立だ。迎合しているわけではない』と言っていました。でも大賞に高市首相を選んだ時点で政治的ですよ。体制にすり寄ってしまった。本来流行語は庶民が作り出すもの。政権を皮肉ったり、批判することで新しい言葉が生まれるわけでしょう。体制側に付いてはいけないと思います」

 

 さらに12月にはジャーナリストの伊藤詩織さんが監督を務めたドキュメンタリー映画「Black Box Diaries」の上映が始まったが、伊藤氏に対し、ホテルの防犯カメラ映像が無許可で使用されていることや、登場人物の許諾なく一部の映像が使用されていることに批判が集まっている点も注目すべきだという。

 

 性被害を告発した“勇気ある女性”から一転、何かと疑いの目を向けられている伊藤さんだが、「あの映画は見るべきです。映画としての完成度は100点満点」と古谷氏は評価する。

 

「私は海外で上映されたものを観ましたが、ドキュメンタリー映画としての完成度は非常に高いと思いましたね。ドキュメンタリー映画の多くは、映像に許可取りなんてしないでしょう。そんなことを盾に映画が上映されない方がよほど問題だと思います。今回、伊藤さんを支援してきた人たちが手のひらを返して伊藤さんを批判している。私はリベラルの限界を感じました。ぜひ見てほしい作品です」

 

“加害者”と“被害者”がころころと入れ替わるのも、昨今の炎上事件の特徴かもしれない。

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出典元: SmartFLASH

著者: 『FLASH』編集部

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