2005年、5億円豪邸の建設を本誌に明かしたみのもんたさん。お茶目な一面を見せてくれた(写真・佐々木 恵子)
2025年3月に亡くなったタレント・みのもんたさんが、2026年1月1日放送の『クイズ$ミリオネア』(フジテレビ系)に、AIの姿で登場することが、24日に発表された。初代司会者の“復活”ともいえる企画だが、生成AIという手法に、拒否感が寄せられている。
「元日の放送では、初代司会者であるみのさんをAIの姿で登場させ、2代め司会者・二宮和也さんとの2ショットを実現させる運びだといいます。
総合演出担当者は、『正直、みのさんにAIの姿でご出演いただくことはかなり悩みました』と、苦悩を吐露しました。続けて『さまざまなご意見もあると思います。でも、みのさんが作り上げてきた伝説の番組を我々は超えなければならない。それをみのさんにも見届けてほしい。決断に踏み切ったのは、そんな思いからでした』とコメントしています。制作陣としても大きな挑戦なのでしょうが、コメントにもあるとおり、すでに疑問を訴える人々が出ています」(芸能担当記者)
Xでは、みのさんをAIで登場させることに対し、「故人への冒涜ではないか」など、違和感を覚える声が寄せられている。
《AIみのもんたを嬉々として発表するの、テレビ局の倫理観が欠如してると言われてもしょうがないだろ》
《命の軽視だと思う。死んでもAIで代用できる、そんな価値観が社会に広まるのではないか。恐ろしいことだ。》
過去には、1989年に亡くなった歌手・美空ひばりさんのAIが、2019年の『第70回NHK紅白歌合戦』に出場したことがある。壇上に、白いドレス姿の美空が映し出され、秋元康氏が作曲した新曲『あれから』を歌った。曲の合間には「お久しぶりです。あなたのことをずっと見ていましたよ。がんばりましたね。さあ、私のぶんまで、まだまだがんばって」と、視聴者へ向けたメッセージを語りかける場面も見られた。
このときも、美空さんの“復活”に涙する声や、再現技術に感嘆する声があがる一方で、故人をAI化し、語らせ、歌わせることへの違和感を訴える反応も少なくなかった。これには、“同業者”からも批判の声もあがっていた。
シンガーソングライターの山下達郎は、自らがパーソナリティを務めるラジオ番組『山下達郎のサンデー・ソングブック』(JFN)で、リスナーからの「AI美空ひばりはどう思われますか?」というメールを紹介。このリスナーも嫌悪感を抱いたというが、これには山下が「ごもっともでございます。ひとことで申し上げると、冒涜です」と、辛辣なコメントを残している。
「AI技術がさらに発展した近年では、故人の生前のデータをAIに学習させて再現し、遺族と会話できるようにするサービスも生まれています。残された遺族の心の傷を癒やすための、ひとつの手段にはなっていくのでしょうが、今回のようにテレビ番組の企画として故人を“復活”させるのは、まだまだ世間から根強い抵抗があります。AIのみのさんについても、視聴者は複雑な思いになるのでは」(前出・芸能担当記者)
正月から、物議をかもす番組となりそうだが……。
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