
『月曜から夜ふかし』でMCを務めるマツコ・デラックス
今年のテレビ界は不祥事続きの一年だった。
失言による番組打ち切り、出演者の大ケガ、さらには捏造編集まで、視聴者の信頼を大きく揺るがす出来事が相次いだ。
「ジャーナリスト・田原総一朗が高市早苗首相を念頭に『あんなやつは死んでしまえと言えばいい』と放言し大炎上したのは10月のことでした。
BS朝日『激論!クロスファイア』での発言は田原氏が謝罪を迫られただけではなく、VTR収録であったにもかかわらず、不適切発言をカットせず放送した判断が問題視され、番組責任者も懲戒処分となりました。15年続いた討論番組は、1つの発言で打ち切りとなりました」(芸能担当記者、以下同)
バラエティ番組もフジテレビを中心に荒れた。
「8月放送の『芸能人が本気で考えた!ドッキリGP』(フジテレビ系)では、坂上忍の愛犬失踪ドッキリにかかった芸人・やす子さんが、捜索中に出会った高齢男性に強い口調で詰め寄り、さらに犬を逃したスタッフを『バカ3人衆』と罵倒する場面が物議を醸しました。
その後もやす子さんは12月8日放送の『呼び出し先生タナカ』で、STARTO社のジュニアグループ・KEY TO LITの猪狩蒼弥さんに『だからデビューできない』とヤジを飛ばし、バラエティのあり方が問われました。
また、11月18日の『めざましテレビ』では、timelesz・篠塚大輝さんが披露した替え歌ギャグが炎上し、グループ全員で謝罪する事態となりました」
番組収録でのケガも多かった。
「10月26日収録の『SASUKE2025』(TBS系)では、チョコレートプラネット長田庄平さんが左足甲を剥離骨折し全治3カ月。12月24日の放送では挑戦シーンがそのまま流れ、称賛と同時に“芸人枠”優遇への疑問も寄せられました。
また、11月収録の『最強スポーツ男子頂上決戦』では俳優・佐野岳さんが高さ2.5m、17段のモンスターボックス着地時に全治9カ月の重傷。
さらに12月11日、『ドッキリGP』(フジテレビ系)のロケでSUPER EIGHT・横山裕さんが骨折。ただ、3日後の14日放送では謝罪テロップすらなかったことも話題となりました」
最後は日本テレビだ。『ザ!鉄腕!DASH!!』の今後が最も注目されているが、あの名物番組にも批判が集まった。
「3月放送の『月曜から夜ふかし』で中国出身の女性のインタビューを捏造し、『中国ではカラスを食べる』という発言をオンエア。当初『フリーランスディレクターの独断的な編集』と説明していましたが、10月にBPOが公表した意見書では、チーフディレクターから『オチが弱い』と指摘されていたことが判明。
上司からのプレッシャーがあったということが分かり、日テレの“面白さ至上主義”が生んだ捏造だったことが明るみとなったのです」
2024年末に明らかになった中居正広のトラブル以来、テレビ業界には厳しい目が向けられている。“オールドメディア”と揶揄する声も今なお盛んだ。不祥事が起こるたびに、各局は「再発防止に向けた体制の強化」「安全管理の一層の徹底」と繰り返してきた。来年こそ“決まり文句”で終わらなければいいのだがーー。
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