
『ザ・ロイヤルファミリー』(TBS系)で主演をつとめた妻夫木聡
12月28日、中山競馬場でおこなわれた「第70回有馬記念」。その馬券売上は713億4520万6100円だったことがわかった。2024年は550億8305万7100円で、約163億円の増加となった。700億円を超えるのは1999年以来26年ぶりで、歴代8位の記録だ。
有馬記念は1年のなかでもっとも馬券が売れるレース。1996年の売上は875億円超で、これは世界でもっとも馬券が売れたレースとしてギネス認定されている。しかし、その後は景気の減退の影響もあり、売上は徐々に低下。2012年は約333億円にまで減少した。
「馬券のネット購入が普及したことにより、2012年以降、売上は右肩上がりに転じ、2022年には18年ぶりに500億円を超えました。この十数年は、毎年10億〜20億円ずつ増加しています。ところが、ここへきて一気に163億円の増加というのですから驚きました。ドラマの影響は少なからずあると思っていましたが、これほどとは……」(競馬ライター)
そのドラマとは、言うまでもなく『ザ・ロイヤルファミリー』(TBS系)だ。
撮影にはJRAが全面協力し、トップジョッキーや調教師も出演。競馬場やトレセンでもロケをおこなった。競馬ファンのみならず、ふだん競馬に接することがなかった多くの視聴者にもその魅力を伝え、平均視聴率は10%超のヒット作となった。
「ドラマでメインに描かれたレースは有馬記念です。JRAが協力しているわけですから、ある意味、ドラマすべてが有馬記念の “宣伝” だったといってもいいでしょう。その効果は馬券の売上だけでなく、ファン投票にも表れました。今回のファン投票1位はレガレイラで61万2771票。これまでの歴代最多が前年のドウデュースで47万8415票ですから、それを13万票以上も上回ったことになります。
競馬場内でも、初めて来たと思われる人を多く見かけました。ドラマによって多くの新規客を獲得したことは間違いなく、JRAにとっては大成功だったと言えるでしょう」(同)
レース当日、中山競馬場にはドラマに出演した妻夫木聡と松本若菜、そして原作者の早見和真氏が来場。スタンドに姿を現すと、ファンから大歓声を浴びる場面もあった。
戦前の予想では、「ドラマのなかに馬券のヒントがある」という “サイン読み” も大流行したのだが……。
「勝ったのはクリスチャン・デムーロ騎乗のミュージアムマイル。『ザ・ロイヤルファミリー』の主役は妻夫木さんが演じた “栗須(くりす)” で、つまり “栗須チャン” が勝ったということです」(同)
そういうオチだったのか——。
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