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【ナイトスクープ炎上問題】テレビプロデューサーが語る“ネットが悪い”だけで終わらない“局に残された課題”とは

芸能 記事投稿日:2026.02.07 13:00 最終更新日:2026.02.07 13:00

【ナイトスクープ炎上問題】テレビプロデューサーが語る“ネットが悪い”だけで終わらない“局に残された課題”とは

霜降り明星・せいや

 

 長寿番組探偵!ナイトスクープ』(ABCテレビ)の1月23日放送回をめぐる炎上に新たな展開があった。2月5日、“ヤングケアラー状態”だと批判が寄せられた両親が、Instagramで声明を発表したのだ。

 

「ことの発端は、広島県在住の小学6年生の長男が『自分の代わりに長男をやってほしい』と番組宛てに依頼した企画でした。6人きょうだいの世話や家事を担う様子が放送されると、『ヤングケアラーではないか』とすぐにSNSで家庭が特定される事態となったのです。

 

 これに対して、ABCテレビは放送の2日後にTVerでの放送回の配信を停止することを発表。さらに、その翌日には番組側が一部演出を《編集・構成上の演出として表現したもの》と事実上の“やらせ”を認める形となり、波紋はさらに広がりました。家族側はABCテレビのことを庇っているため、結果的には、やたらと火をつけた“ネットが悪い”という論調になりつつありますね」(芸能記者)

 

 両親は今回の騒動に触れて、SNS上での発信に謝罪する一方で、指摘された「虐待」「ヤングケアラー」などについては否定。通報を受けたことも明かし、警察や行政機関との面談・確認をおこなうなかで問題性はなく、現在も家族で生活を続けているとつづった。

 

 実際、SNSを中心に炎上が広がったが、「テレビ局側に課題が残されている」と語るのはテレビプロデューサーの鎮目博道氏だ。

 

「根本的な問題として、制作サイドの中に『ヤングケアラー』という概念を正しく理解している人がいたのか、という疑問があります。子どもが家族の世話を担わされ、その結果として自由な生活や成長の機会を奪われてしまうことが、現在では社会問題として認識されています。しかし今回の演出を見る限り、その問題意識が十分に共有されていなかったように感じられます。

 

 テレビ番組は昔から『大家族もの』をよく放送してきました。取材に行くと、子どもたちが弟や妹の面倒を見ていて、『頑張ってて偉いね』という美談として描かれることが多かったですよね。そうした文脈の延長で、『ちょっと大変だけど、微笑ましい話』くらいの感覚で捉えてしまっていたんじゃないかと感じます。

 

 さらに問題なのは、ディレクターだけでなく、プロデューサーや放送作家など、複数のスタッフが関わっているはずなのに、『今の時代、それは危険だ』『子どもの権利の問題として見られる可能性がある』と指摘できる人がいなかったことです。これは、個人の失敗というより、制作全体の勉強不足、認識不足を示しています。昭和や20世紀であれば問題にならなかった表現が、今では通用しない。社会の変化に追いついていなかったことが、今回の炎上の最大の要因でしょう」

 

 その上で、鎮目氏は今後の改善点をこう指摘する。

 

「演出面でいえば、両親が外出して子どもだけが家に残されているように見える構成は、非常に誤解を招きやすいものです。実際には別室で見守っている、モニター越しに様子を確認している、といった演出を入れるだけで、視聴者の受け取り方は大きく変わったはずです。

 

 しかし、反対の演出をしてしまった以上、責任は制作側にあります。今後、視聴者参加型の番組を作るのであれば、事前の調査、社会問題への理解、そして出演者を守るための演出上の配慮が、これまで以上に求められると思います」(同前)

 

“温かい家族の奮闘”を見たいのは視聴者も同じはずだが……。

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出典元: SmartFLASH

著者: 『FLASH』編集部

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