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『坂本冬美のモゴモゴ紅白』第30回/いまだに謎だらけの歌詞間違い…… “熱唱” 後に舞台袖でマネージャーから言われた「やっちゃいましたね」

芸能 記事投稿日:2026.03.07 06:00 最終更新日:2026.03.07 06:00

『坂本冬美のモゴモゴ紅白』第30回/いまだに謎だらけの歌詞間違い…… “熱唱” 後に舞台袖でマネージャーから言われた「やっちゃいましたね」

坂本冬美、香西かおり、天童よしみ、藤あや子

 

 昭和世代の人にとって『NHK紅白歌合戦』の客席審査といえば「日本野鳥の会」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

 

 3階席まであるNHKホールの客席を階ごとに左・中央・右の3つ、合計9ブロックに分け、双眼鏡を手にした男女各9人の「日本野鳥の会」の方が数えるのですが、その速さが尋常ではありません。

 

 1ブロック約400席を数えるのにかかる時間は1分弱。わたしがその役目を仰せつかることは絶対にありませんが、万が一そんなことになったら一桁、二桁まではなんとか大丈夫だと思いますが、三桁は無理です。

 

「にひゃく、にじゅう、ご……にひゃく、にじゅう、ろく……にひゃく、にじゅう……あれ!? どこまで数えたっけ? だめだ……最初からやり直しだ……」

 

 除夜の鐘が鳴り終わっても、まだ数え終えられず、全身汗みずくになっていると思います(苦笑)。

 

 こんな『紅白』の審査方式も、アナログからデジタルの時代へ。アップデートを繰り返し、この年は会場審査員、デジタルTV審査員、ケータイ審査員、ワンセグ審査員、スマートフォン審査員と多様化。そんななか、第1回から変わらないのは、ゲスト審査員の存在です。

 

 この年のゲスト審査員席にお座りになった方々は綾瀬はるかさん、尾木直樹さん、樹木希林さん、中村勘九郎さん、桂文枝さん、そして澤穂希さん、吉田沙保里さん、入江陵介さん、菅野よう子さん、元横綱・日馬富士公平さんの10名です。

 

 司会は紅組が堀北真希さん、白組が嵐の5人で、総合司会は有働由美子さん。MISIAさんがアフリカのナミブ砂漠から、ピンク・マルティーニさんと共演した由紀さおりさんが、アメリカ・オレゴン州のポートランドから生中継で出演し、大きな話題になったのも、この年の『紅白』です。

 

 日本との時差はナミブ砂漠がマイナス7時間で、オレゴン州はマイナス17時間。ざっくりと計算すると、MISIAさんが歌唱したのは現地時間の夕方で、由紀さんは早朝です。

 

 本番前には声を出す準備をして、音合わせ、リハーサルをして……ということを考えると、本当に大変なことです。それなのに、お2人とも素晴らしい歌声で、ただただ尊敬です。

 

 それに引き替え、わたしはというと……モゴモゴモゴ。2年続けて歌わせていただいたわたしの代表曲『夜桜お七』の歌詞を間違えてしまって……もう、最悪の事態です。

 

 大階段の上でスタンバイ。前奏が始まり、颯爽と降りたところまではよかったのですが、「ん!? なんかへんだぞ?」と思ったときには、 “時すでに遅し” です。

 

 何をどう間違えたのか、最後までわからないまま、それでもなんとか歌い終え、舞台袖に引っ込んだわたしにマネージャーが放った言葉が、「やっちゃいましたね」です。

 

 何千回、何万回とステージで歌ってきて、その何十倍も練習してきて、それまでただの一度もそんな間違いをしたことはなかったのに……なぜ、よりにもよって『紅白』で、1番の途中で2番の歌詞に変わってしまったのか。どれだけ考えても、いまだに謎です。

 

 ひとつだけ自分を褒めてあげたいのは、途中で歌を止めなかったことです。もしもあのとき、途中で歌を止めてしまっていたら…考えただけで、もう熱が出そうです(苦笑)。

 

さかもとふゆみ
1967 年3月30日生まれ 和歌山県出身『祝い酒』『夜桜お七』『また君に恋してる』『ブッダのように私は死んだ』など幅広いジャンルの代表曲を持つ。40周年記念シングル『遠い昔の恋の歌』が好評発売中!

 

写真・中村 功
取材&文・工藤 晋

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出典元: 週刊FLASH 2026年3月17日号

著者: 『FLASH』編集部

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