
「とにかく売れたい女優たち。」の4人(写真・公式X「@urejo_official」より)
企業から政治家まで、情報発信のツールとして欠かせなくなったSNS。芸能界もこの大変化の波が押し寄せているようだーー。ある芸能事務所の社長はこう嘆く。
「売れっ子はいざ知らず、誰もが参加可能なオーディションでも、プロフィール欄には必ずSNSのフォロワー数を記入することが求められるようになりました。ドラマや舞台で少しでも“固定のお客さん”を持っている演者を集めることで、視聴率や集客を得ようというわけです。これまでは、過去の実績や現場で見た直観など、さまざまな要素を勘案してくれたものですが、数字一辺倒になりつつありますね」
とはいえ、事務所に所属したばかりの新人女優や俳優に、最初からファンがいることなどない。
「所属したらすぐにSNSのアカウントを開設させ、少しでもフォロワーを稼げるように指導することもあります。逆に一度、売れてしまうと、炎上リスクや誹謗中傷で心を痛めないよう、なるべく距離を置くように言うこともあります。かつて女優といえば、グラビアやモデル業などで名前を売り、その後、女優にシフトするという流れが多かったですが、いまは“インフルエンサー出身”というケースも多いです。
ネットドラマが量産されるようになったので、ネットユーザーと親和性の高い、インフルエンサーが重宝されるようになったというわけです」(大手芸能事務所関係者)
実際、売れるために必死にSNSであがく若手女優のユニットがいる。名前はそのものずばり「とにかく売れたい女優たち。」だ。メンバーのひとり、夏川詩子はこう語る。
「私と中島朱絵(あやえ)、佐々木日菜多、鵜飼彩理亜(さりあ)の4人で、毎週水曜日と土曜日にTikTokでショートドラマを投稿しています。まだまだフォロワー数は少ないですが、少しでも知ってもらう必要があると考えて始めたんです。ファンの方には『ウレジョ』と呼んでもらっています」
女性会社員の格好で“女子あるある”を中心に、クスリと笑えるショートドラマを多数、投稿。バレンタインデーにはファンとの交流イベントを開催するなど、徐々に成果が出ている。
「舞台で共演した方から、SNSの数は大事だよ、と教えてもらいました。最初は手の込んだ長編ドラマを作っていたのですが、労力と数字を考えるとなかなか難しくて。簡単な台本をみんなで考えて、あとは即興で演技をしています。TikTokといえばダンスの動画が人気ですが、やっぱり演技をしたいですし、制服を着た女子高生には負けるので(笑)。いまは数秒でユーザーの心をつかめるドラマに注力しています」(佐々木日菜多)
とはいえ、“バズる”のにも技術が必要だ。
「とにかく、SNSの流行りをつかむのが難しいですね。どんな話題やどんなキャラクターが人気なのか。たった数日でトレンドが変わってしまうので、どうキャッチするのかいつも悩んでいます」(鵜飼彩理亜)
アルバイトをしながら、舞台に出演。レッスン後に動画を撮影し、数多のオーディションに応募するーー。多忙な下積み時代だが、徐々に“効果”は現れているという。
「オーディションで有利になるほど数字はありませんが、自己紹介で『売れ女』の話をすると、相手に興味を持ってもらえるようになりました。コメントを通じて、自分の演技やキャラクターを客観的に見ることができるようになったのもプラスですね」(中島朱絵)
次世代のスターにはSNS力が必須なのは間違いなさそうだ。
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