
上坂樹里
3月30日から放送が始まった、NHK連続テレビ小説『風、薫る』。ダブルヒロインを務めるのは、見上愛と上坂(こうさか)樹里だ。映画評論家の前田有一氏は、2人をこう評する。
「非常に好感度が高いという共通点はありますが、芝居の方向性はぜんぜん違います。
見上さんは淡々とクールなイメージを貫いている方で、映画『国宝』では芸妓を演じましたが、彼女のキャラクターのおかげもあって、気品を感じる役になりました。
上坂さんはモデル出身で、現在は『JR SKISKI』キャンペーンの広告に出演するなど、美少女女優の王道を歩んでいますが、そこに収まらない芯の強さのようなものを演技に感じます。
年齢は見上さんが5つ上ですが、上坂さんに合わせるのではなく、お互いの個性を生かした演技のぶつかり合いを期待しています」
芸能関係者から「マイペースな見上と性格が正反対」との評があるのが、上坂。「何ごとも頭で理解しないと前に進み出せないタイプ」だという。
彼女の芸能界デビューは、小学6年生のとき。全国オーディション「キラチャレ2017」に参加し、モデル部門の審査員特別賞を受賞した。その後、ガールユニット「南青山少女隊」のメンバーとして、YouTube動画に出演しつつ、雑誌「セブンティーン」のモデルとして活躍した。
一方、学校生活でも“主役”を張っていたようだ。上坂の中学校の後輩が語る。
「小学校では児童会長、中学校でも生徒会長を務めていました。当時から芸能活動をしていましたが、卒業式や体育祭でスピーチする際ははハキハキとしていて『さすが芸能人だなあ』と思った記憶があります。
成績もよくて、上位10番には必ず入っていたと思います。友達も多いタイプで、輪の中心。それに加えてかわいいし、髪の毛はサラサラで体型もめちゃくちゃ細くて、相当、目立っていました。男子からもモテて、みんな『かわいいよね』と噂していました」
上坂の女優デビュー作は、2021年の配信ドラマ『そらぞら』。起用を決めた上村奈帆監督が振り返る。
「1話5分、全10話で、撮影日数はタイトで3日間だったと思います。配役オーディションをしましたが、そのときから上坂さんはすっごいよくて。上坂さんにとって初めての演技だったと思いますが、とても惹かれてしまう魅力がありました。
じつは、その後の作品でも上坂さんにオファーしているんです。スケジュールが合わず残念ながら出演はかなっていませんが、業界でも上坂さんへの好評価はたびたび聞きます。朝ドラに抜擢されたと聞いたときは、『たしかに!』と思いました。彼女が“来る”のは確信していたので、『ああ、上坂さん、いいよねぇ』みたいな(笑)」
だが、上坂の女優としてのキャリアは、けっして順風ではなかった。地上波の連続ドラマ初レギュラーは、『そらぞら』から3年後、2024年の『ビリオン×スクール』(フジテレビ系)までかかり、朝ドラのオーディションにも2回、落選している。『風、薫る』は“3度めの正直”だった。
「最初の2回は、書類審査で落ちたそうです。対面の演技審査まで進んだのは、今回が初めてでした。審査では台本をその場で渡されたのですが、上坂さんは無我夢中で演技をするあまり、気がつくと泣いていたそうです」(テレビ局関係者)
悲願のヒロインを勝ち取った彼女には、目標にすえる“朝ドラの先輩”が2人いるという。
「ひとりは、清原果耶さん。昔からの大ファンだそうで、彼女のことを話し出すと止まらず、清原さん主演の朝ドラ『おかえりモネ』は、何度観たかわからないくらいだといいます。
もうひとりが、3月28日まで放送していた『ばけばけ』のヒロイン・髙石あかりさん。今回の大抜擢を上坂さんに伝えたのは、マネージャーと、事務所の先輩でもある髙石さんだったそうです。
上坂さんが主演に抜擢されて最初にやったことは、『ばけばけ』の収録現場を見学に行くことでした。制作発表の記者会見前には、上坂さんが緊張しないように髙石さんが励ましの電話を入れていました。髙石さんからは『ひとりの時間も大事にして』と、過酷な撮影についてのアドバイスをもらったそうです」(同前)
ダブルヒロインが“新風”を起こす。
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