高杉真宙
最初は “不倫を美化した恋愛もの” 程度の認識で観はじめたのだが、意外と考察要素もあった木南晴夏主演の『今夜、秘密のキッチンで』(フジテレビ系)。
大手飲食チェーンの社長(中村俊介)と結婚し、誰もがうらやむ幸せなセレブ生活を送っているかに見えたあゆみ(木南晴夏)だが、実は夫の苛烈なモラハラに日々精神を擦り減らしていた。
ある日、自宅のキッチンに突然現れた謎のシェフ・Kei(高杉真宙)と出会う。Keiは夫に否定され、地獄のような生活を送るあゆみを想いやって、「自分の心にもっと正直になって」などと寄り添いながら、手料理を振る舞ってくれる。
そんな主婦とシェフがキッチンを舞台に恋に落ちていく物語。
公式サイトでは《大人のファンタジック・ラブストーリー》と謳われているが、4月9日(木)に放送された第1話では、事前に公表されていなかった大きな秘密が明らかとなった。
■“Keiは幽霊”…ではない可能性
第1話終盤でKeiがすでに死んでいる存在、つまり幽霊であることが判明。あゆみ以外の人間にKeiの姿は見えていないようで、「たぶん、俺はもう死んでるんだと思う」と明かしたのだ。料理は体が覚えているからできるそうだが、自分が何者なのかといった記憶を失っているという。
今夜放送の第2話では、あゆみは料理で元気づけてもらったお礼として、Keiがどこの誰なのかを調べ始める展開になる模様。
――しかし、第1話に散りばめられたシーンや公式サイトの情報を集約していくと、「Kei生存説」がかなり濃厚だと読み解ける。結論を言うと、Keiはなんらかの事故に遭い、現在は意識不明の状態で病院に入院しているという可能性が高そうなのだ。
■瀧本美織と高杉真宙は “姉弟”?
登場人物のなかに人気料理研究家(瀧本美織)がいる。彼女は病院の前で刑事に声をかけられ、“例の事故の件” として「本人の回復を待って話を聞くしかないでしょうね。念のため事件の線でも調査中です」と説明を受けていた。
このシーンから、刑事の言葉に出て来た “本人” というのがKeiのことで、料理研究家はKeiの姉だと仮定すると、ほかにも点と点がつながるように感じる部分が出てくる。
料理研究家は、あゆみの夫が経営するレストラングループとコラボ企画をすることになり、夫と知り合うシーンが描かれていたが、公式サイトの第2話のあらすじには、料理研究家が《何かを探っている様子で…。》という記述がある。
一方、公式サイトのあゆみの夫の人物紹介欄には、《しかし、その華やかな事業の成功の裏には、決して表に出せない“ある秘密”が隠されている―。》という記述。そして、社長秘書の人物紹介欄にも、《しかしその裏では、ある出来事に深く関わっていた過去を抱えている。》との記述があるのだ。
■クズ夫と秘書で犯罪を隠蔽か?
これらの情報を結びつけていくと、次の仮説が成り立つことがわかるだろう。
Keiはなんらかの事故に遭ったのかもしれないが、それは “事故” ではなく “事件” で、犯人はあゆみの夫。夫と秘書は犯罪をひた隠しにしている。そして、独自に事件の真相を調べている料理研究家は、大手飲食チェーンの社長(あゆみの夫)が怪しいと睨んでおり、コラボにかこつけて近づき、犯罪の証拠を探っている。
要するにただのラブストーリーではなく、サスペンスの要素も加わっている可能性が高い。
この “読み” が正しければ、クズなモラハラ夫は逮捕されてあゆみは無事に離婚でき、意識を取り戻したKeiと結ばれて幸せになるというエンディングもありそうだ。
■倫理的な問題のないハッピーエンド
もしその “ルート” のハッピーエンドになるのであれば、なかなか秀逸な設定だと感服する。
主婦による夫以外とのラブストーリーであれば、普通に考えれば不倫ドラマにカテゴライズされるわけだが、恋のお相手が生霊ならば倫理的にはセーフ。そして、夫との離婚成立後に霊が目を覚まして出会い直して結ばれるのであれば、やはり不倫にはならない。
不倫ならではの甘美なときめきを描きながら、倫理的な問題点をスルーできて、最後は大手を振ってハッピーエンドにできるわけだから、なかなか斬新だ。
いずれにしても今夜放送の第2話では、料理研究家がなにを探っているのか、そしてあゆみの夫や秘書に怪しいシーンはないかに注目してほしい。
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