
佐藤二朗
事件を追う “刑事ものドラマ” ながら、役者同士のコミカルな掛け合いがてんこ盛りで楽しませてくれる。しかし、そんなコメディーシーンには、笑えない伏線が張られまくっている可能性も……?
4月21日(火)に第2話が放送された佐藤二朗×橋本愛のダブル主演作『夫婦別姓刑事(デカ)』(フジテレビ系)。
四方田誠(佐藤)と鈴木明日香(橋本)は沼袋警察署でバディを組む刑事同士ながら、結婚して夫婦に。しかし、警察には「夫婦は同じ部署に所属してはいけない」という暗黙のルールがあるため、署長(坂東彌十郎)以外は2人が結婚していることを知らず、刑事課の仲間たちには秘密にしているという設定である。
■惹句は《コメディーの仮面を被った、考察ミステリー》
基本的な構成は毎回事件を解決していく1話完結型のストーリーになるようだが、5年前に四方田の前妻を殺害した事件の犯人と、現在も起こっている猟奇的な連続殺人事件の犯人を追う “縦軸” が、このドラマの肝になっているようだ。
というのも、公式サイトでは《コメディーの仮面を被った、考察ミステリー刑事ドラマ誕生!》というキャッチコピーが躍っている。ほかにも《コミカルな刑事ドラマの装いの裏に、緻密な謎と登場人物の感情が絡み合う、コメディーと考察要素が交錯するミステリードラマ》と謳われているため、かなりショッキングかつシリアスな真相が隠されているのだろう。
第1話では四方田の娘の中学時代の教師(竹原ピストル)の言動が非常に不穏で、妻殺害の犯人なのではないかと匂わされていた。ただ公式自らが考察ドラマを名乗っている作品で、第1話で怪しい人物がそのまま真犯人や黒幕であるとは考えづらい。
となると、真犯人は警察関係者の可能性が俄然高くなってくる。
ミステリードラマでは、主人公に身近なレギュラーキャラが真犯人であるというパターンは多いが、公式サイトの相関図に載っている9人は、四方田の娘と妻をのぞいて全員警察関係者。もちろん娘がサイコキラーだったり、実は妻が生きていたりというトンデモ展開も考えられるが、それ以外の “線” となると警察関係者が濃厚なのだ。
■レギュラー警察関係者5人のなかで怪しいのは…
コメディーシーンは主人公2人に警察仲間たちを交えて展開されることが多いが、そのわちゃわちゃと楽しい掛け合いのなかに真犯人が紛れ込んでいるかもしれないため、よくも悪くもお気楽に観られなくなってくる。
はたして真犯人は誰なのか? 主人公2人をのぞいたレギュラー警察関係者は5名いるので、まずは消去法で絞っておきたい。
エリート刑事役の矢本悠馬は、数年前の某ドラマで似た設定のキャラの真犯人を演じていたので、“矢本悠馬真犯人説” は薄そう。
続いて若手刑事役の元日向坂46・齊藤京子だが、本作の企画・原案は秋元康氏で、彼がかつて手がけた考察系ドラマは坂道グループ出身者が真犯人だったため、さすがにまた坂道系が犯人というのはないだろう。よって “齊藤京子真犯人説” も薄そう。
残るは同じく若手刑事役のTravis Japan・中村海人、刑事課課長役の斉藤由貴、そして沼袋警察署署長役の坂東彌十郎の3人。この3人のなかで、筆者が怪しいと睨んでいるのは、唯一主人公2人が夫婦だと知る署長だ。
■とにかく保身感情が強く倫理観がぶっ壊れている
いまのところ署長の登場シーンはほとんどコメディータッチで描かれている。北村総一朗が演じていた『踊る大捜査線』(フジテレビ系)の湾岸署署長をイメージしてもらうとわかりやすいかもしれない。本作の沼袋警察署署長は『踊る~』の湾岸署署長と同じく、利己的な性格で自分の地位を守ることに必死なキャラクター。
第1話では神奈川県で起きた立てこもり事件のニュースを観ても、「うちの管轄じゃなくてよかったぁ」と不謹慎な発言。第2話では課長に夫婦の秘密がバレそうだとわかると、署長である自分の責任も追及されることをおそれ、課長のセクハラをでっちあげて “飛ばそう” とする。
とにかく保身感情が強く、倫理観がぶっ壊れているのだ。これらのシーンはコミカルに処理されているが、セクハラを捏造して課長に濡れ衣を着せようとする発言は普通にドン引き。我が身かわいさで、手段を選ばずに仲間をおとしめようとする思考回路からは、サイコパスの片鱗が見え隠れしていた。
いずれにしても警察仲間に真犯人や黒幕といったポジションがいる確率は高いだろう。だから、一見するとバカバカしいコメディーシーンでも、実は伏線だらけなのかもしれない。
今夜放送の第3話も、警察仲間とのコミカルな掛け合いのなかに “裏” がなさそうか、注視したい。
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