映画『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』でゲストは俳優を務めた横浜流星と畑芽育
アニメ『名探偵コナン』の劇場版シリーズの第29弾となる『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』が絶好調だ。公開10日間で観客動員数422万人、興行収入63億円を突破。これはシリーズ最高記録を更新するペースだ。アニメ映画に詳しい映像プロデューサーはこのヒットについてこう話す。
「公開3日間の観客動員数は231.8万人、興行収入は35.2億円とスタートダッシュが素晴らしかった。これはゲスト声優に横浜流星さんと畑芽育さんを迎えたことが大きいと思います。『名探偵コナン』の映画版の場合、ゲスト声優はコナンくんと一緒に事件を解決していくので、出番が多いんです。このふたりが従来のファンではないファンを引っ張ってきていたと思いますね。初日の公開記念舞台挨拶におふたりが登壇したことは大きかったでしょう。おふたりは声優として初出演とのことですが、コナンに出演したことはプラスでしかないですからね。なので、どちらにとってもウインウイン。おそらくおふたりのギャラはそんなに高くはないと思いますよ」
『名探偵コナン』の映画シリーズは、3年連続で興行収入100億円突破、2年連続で観客動員数1000万人突破という邦画初となる記録を打ち立てている。なぜこんなにもヒットを続けられるのだろうか。
「とにかく企業とのコラボレーションなど、クロスメディア戦略が上手です。映画自体も斬新で過激なシーンがある『鬼滅の刃』とは真逆で、ファミリーで安心して観られるのが特徴。『水戸黄門』のように最後はお決まりのパターンで事件が解決するとわかっていても、その安心感を求めているのが日本人のDNAのようなもの。その点も日本人にあっているんだと思います」(前出・以下同)
以前、毛利小五郎役の声を担当していた神谷明が降板した際に、ギャラの問題ではないかと噂されたが、出演者のギャラは安くはないだろうと話す。
「映画シリーズはヒットしていますし、資金は潤沢にあると思います。コナンに出演している主要キャラを務める声優の高山みなみさん、山口勝平さん、小山力也さん、山崎和佳奈さんは、おそらくギャラの金額を交渉できる“ノーランク”の声優さんです。決して安いということはないと思います」
声優にはランクがあり、このランクによってギャラが算出される仕組みだ。新人であるジュニアクラスのギャラはアニメ1話あたり、1万5000円〜2万円。ジュニアクラスを卒業すると3万円〜5万円となり、誰もが名前と顔が一致するノーランクの声優は、出演料を交渉できるという。コナンの主要キャラを務める声優はこのノーランクというわけだ。
『名探偵コナン』がスタートしたのは1996年。今年は30周年にあたる。主要キャラの声優も会社員なら定年退職の年齢だ。だが、まだまだ息は長いという。
「60歳の声優さんに小学生の声をお願いすることはないですが、高山さんがコナンの声を担当したのは今から30年前の30歳のとき。それから30年担当しているわけで、そこはプロですから声を維持しています。声優の世界では、60代は決して高齢ではなくごく普通のこと。
これまでコナンに出られている声優さんで、声に違和感を覚えた方はいらっしゃいませんね。声優さんが降板されるときは、ご自分で声のコンディションが悪くなったと自覚して申し出られて、勇退ということが多いです。ノーランククラスの大物声優になると、制作側から降板をお願いしにくいという側面はありますが、その前にご自分から申し出されますね」
コナンシリーズの特徴は既存声優を“大切にする”ことだという。
「例えば、遠山和葉役の宮村優子さんは、闘病のため休業していたことがあります。でもそのときは代役を立てずに、映画シリーズでは和葉をわざと登場させていないんです。それだけ同じ声優さんに担当してほしいと制作側がこだわっているのだと思います。こうした声優への愛が観客にも伝わり、これほど多くの人をひきつけられるコンテンツになったのでしょう」
今作は最大のヒットとなりそうな『名探偵コナン』の映画シリーズ。まだまだ売れ続けそうだ。
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