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『102回目のプロポーズ』武田鉄矢の伝説シーンをパロディ化するセンスのなさに絶望…リスペクトに欠ける再現はもはや「冒涜」

芸能 記事投稿日:2026.05.13 11:00 最終更新日:2026.05.13 11:01

『102回目のプロポーズ』武田鉄矢の伝説シーンをパロディ化するセンスのなさに絶望…リスペクトに欠ける再現はもはや「冒涜」

武田鉄矢

 

102回目のプロポーズ』(フジテレビ系)に対し、筆者は前作ファンとして怒り心頭に発している。

 

 5月6日(水)に第5話が放送された『102回目~』は、1991年に武田鉄矢浅野温子がダブル主演して、最高視聴率36.7%を記録した大ヒット恋愛ドラマ『101回目のプロポーズ』の続編。

 

『102回目~』は霜降り明星・せいやと唐田えりかがダブル主演。前作主人公である星野達郎(武田)といまは亡き妻・薫(浅野)の娘である星野光(唐田)に、不器用ながら真面目で一生懸命な非モテ男・空野太陽(せいや)が恋をするというストーリーだ。

 

 今作『102回目~』の企画は鈴木おさむ氏が手掛けており、今作には前作で脚本を手掛けた野島伸司氏は参加していない。

 

■一緒にいる相手はヒロインではなく…

 

 筆者が憤怒しているのは、第5話で前作の伝説シーンがとても雑に再現されていたこと。

 

 前作では、婚約者を亡くしていた薫がまた人を好きになって失うのが怖いと涙したことをきっかけに、達郎が自らトラックの前に飛び出すという展開。達郎の「僕は死にましぇん! 僕は死にましぇん! あなたが好きだから、僕は死にましぇん!」というセリフは、日本のドラマ史に残る名言だろう。

 

『102回目~』第5話でせいや演じる太陽によってこのシーンが再現されたのだが、一緒にいたのはヒロイン・光ではなく達郎だった。

 

 夜の歩道で達郎が「しゃきっとしろ!」と冗談半分で太陽に体当たりすると、よろけた太陽が車道に飛び出してしまい、そこにトラックが通りかかってあわや大事故。太陽が達郎に向かって「大丈夫です! 僕は死んでません!」と叫ぶ展開。

 

 要するに、恋愛的に重大な場面でもシリアスな場面でもなく、ただ一笑いほしさにパロディしただけ。前作ファンとしては、この再現にリスペクトのかけらもないと感じたわけである。

 

 前作を好きすぎる筆者が過剰反応しているだけだと言われればそれまでだろう。しかし、前作における中盤の山場であり、達郎の行動と言葉によって薫が婚約者の死を乗り越えていくという、愛の重さと尊さを表現した珠玉のシーンだったのだ。

 

 達郎の “愛し方” を如実に体現していたとも言える伝説のシーンを、あんなふうに茶化すことしかできないのなら、トラックの再現はしないほうが100倍マシだったと思う。

 

■着想は『トップガン マーヴェリック』

 

 筆者が納得いっていないのは、『102回目~』に大きな期待をしていたからこその反動もあるのだが、そもそもなぜそんなに期待したかというと、企画の鈴木おさむ氏の言葉を信じていたからだ。

 

 鈴木氏は公式サイトに次のようなコメントを寄せていた。

 

《2022年、当時公開された『トップガン マーヴェリック』を見て、日本でも80年代 90年代の名作ドラマの[続編]が作れるのではないかと思った時に、降ってきたのが『101回目のプロポーズ』の続編でした。》

 

 映画『トップガン マーヴェリック』は、偉大なる前作『トップガン』(1986年公開)の続編ということで、大きなプレッシャーと戦いながらの制作だったことは想像にかたくない。だが、キャストやスタッフからは “本気” で前作を超えようとする気概が感じられたし、その結果、旧作ファンからも大絶賛されるヒット作に化けた。

 

 偉大な名作の続編として『トップガン マーヴェリック』と『102回目のプロポーズ』を重ねてしまったため、絶望感がより肥大化しているのである。

 

■神展開・神演出がないかぎり駄作に!

 

 申し訳ないが『102回目~』のトラックの再現シーンを見る限り、最初から前作に勝つ気がないのだと思わざるをえない。制作陣が “本気” で前作を超えようとか、少なくとも前作に劣らない続編にしようとか、そういうたぎるようなパッションを持っているとは到底思えない。

 

 この『102回目~』が最初から “続編” ではなく “パロディ” と謳っていたなら、筆者も贅沢なコントだと好意的に受け止めただろうが、とにかく『トップガン マーヴェリック』を引き合いに出したのがいただけない。

 

 もし本当に “本気” で『102回目~』を作っていて、それであの再現シーンになったのだとしたら、とんでもなくセンスがなさすぎる。思うに「前作を超える最高の作品にしよう」という気概はなく、「瞬間的にバズッて話題になればいい」というスタンスなのではないか。

 

 余談だが、これを機に前作『101回目~』のトラックシーンを観なおしてみたのだが、“思い出補正” などはかかっておらず、やはりいま観ても心にぶっ刺さり、涙腺崩壊級だった。

 

 もちろん、武田鉄矢演じる達郎の「僕は死にましぇん!」もいいのだが、トラックの前に飛び出すきっかけとなる浅野温子演じる薫も圧巻。浅野の独特の間、声、表情、仕草……どれを取っても狂おしいほどの感情が憑依していた。

 

 前作は脚本も役者も神がかっていたのだ。

 

 いずれにしても続編『102回目~』は、前作に勝つ気もなく、前作の名シーンをパロディ化するだけなら、もはや冒涜。今夜放送の第6話以降で、よっぽどの神展開・神演出がないかぎり、駄作まっしぐらだろう。

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出典元: SmartFLASH

著者: 堺屋大地

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