
吉岡里帆
5月16日、NHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』第19話「過去からの刺客」が放送された。
織田信長(小栗旬)は嫡男・信忠(小関裕太)に家督を譲り、安土に城を造り始める。秀吉(池松壮亮)は柴田勝家(山口馬木也)を総大将とする上杉攻めに加わるが、勝家と対立。いよいよ上杉謙信軍が織田軍を撃破した1577年の「手取川の戦い」が描かれるのかと思いきや、ここから舞台が一転。秀吉の留守を預かる小一郎(仲野太賀)の話に。
小一郎と夫婦になったものの、何年も心を開こうとしない慶(吉岡里帆)。その慶が密かに侍と会っていたという報告を受け、小一郎は慶が通う村へ。そこには、慶の亡くなった夫・堀池頼広との子ども、与一郎(高木波瑠)がいた。
小一郎は、織田に恨みを持つ堀池の両親(奥田瑛二、麻生祐未)に育てられた与一郎を養子に欲しいと申し出るがーーという話が展開した。
終盤では小一郎と慶がようやく心を通い合わせるようになり、Xには《涙腺崩壊》などの声が多数見られる。だが、その一方で、
《今週、丸々歴史に残らない出来事だったな 主人公がマイナーな豊臣小一郎だと、こういうことが可能なのか》
《今度の大河はアレだな、歴史ドラマじゃなくてホームドラマだな》
など、醒めた意見も少なくない。
「番組開始9分あたりから、延々と慶の過去が明かされる話になり、42分すぎの残り30秒で秀吉が加賀から長浜に帰還、次週に向けて不穏な空気が漂うという展開でした。
もともと小一郎=豊臣秀長の正妻については、『慈雲院』という戒名のほかは明らかになっておらず、慶のキャラクターはほぼドラマのオリジナルです。
また、与一郎は秀長の嫡男で実子だったとされており、これも史実とは異なります。つまり、第19話はほぼフィクションで構成された回ということになります。
秀長と妻がこれから支え合っていく姿を描くためなのでしょうが、ここまで尺を使う必要があったのか……という気はしないでもありません」(テレビウオッチャー)
ちなみに与一郎だが、史実では1582年、つまり第19話の5年後には亡くなっている。
「秀長の妻も与一郎も、歴史の動きには関係がなく、どう描こうと問題はないでしょう。ただ『豊臣兄弟!』では、史実から大きく逸脱した演出が多く、秀長も出陣した1574年の『長島一向一揆』がスルーされるなど、歴史を軽視していると言われても仕方がない。
また、戦国時代とかけ離れた、あまりにも現代的な価値観が表に出るのも気になります」(同前)
ホームドラマだと思って観れば、上質なエンターテイメントなのだろうがーー。
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