板倉俊之
5月17日放送の『有吉クイズ』(テレビ朝日)に、インパルス・板倉俊之さんが出演。今回は、ロケ中に気になったことを各自がスマートフォンにメモしあうドライブ旅企画『メモドライブ』が放送されました。
参加したのは板倉さんのほか、オアシズ・大久保佳代子さん、我が家・坪倉由幸さん、チュートリアル・徳井義実さん、佐藤仁美さん、鳥居みゆきさんという全員40歳以上かつ独身の6人。
一見、和気あいあいとした大人のドライブ旅に見えましたが、買い出しを終えてBBQ会場に集まったところから、事態は不穏な空気へと変貌を遂げていきます。
板倉さんが買い出しした購入品をテーブルに出していく際に、野菜担当だった板倉さんは、途中で他のペアから買い物を頼まれたことに納得がいかない様子。具材を取り出すたびに「『焼きそばも買っといてよ』って言われちゃって。担当って何だろうって」「『買っといてよ』って……自分たちも買い物してるのに……」と不満をもらします。その態度に大久保さんから「愚痴愚痴うるせーな」とメモでツッコまれていました。
さらに追い打ちをかけたのが、肝心の野菜をほぼ買っていなかったという失態。ほかのメンバーから「玉ねぎ、輪切りにして焼いたり……」「あと(サンチュで)お肉、包みたかったな」などとブーイングを浴びせられていました。
すると、文句を言い続ける一同の目の前で、板倉さんは静かにスマホにメモを走らせます。画面に表示されたのは「うるせえな」「がたがたうるせえよ。 だったら玉ねぎを頼むべきだろ」という強烈な一言。この逆ギレとも言えるやさぐれた行動に、スタジオのメンバーからは「怖いよ~!」と総ツッコミが飛び交うなか、爆笑が起こっていました。
筆者は以前、板倉さんの「腐り芸人キャラ」が注目を集め始めた当時の心境についてお話を伺っています。
相方・堤下敦さんの不祥事による謹慎の影響で、自身の仕事が激減。しかし、それを自虐ネタにした『ゴッドタン』(テレビ東京)の『腐り芸人』企画の出演をきっかけに、注目され始めました。そのキャラでいろいろな番組に呼ばれるようになった板倉さんですが、当時はそのキャラクターの扱い方に、深い迷いと葛藤を抱えていたのです。
「いろんな番組と言っても腐りキャラで呼ばれるのは『さんまの向上委員会』(フジテレビ)と『ゴッドタン』(テレビ東京)だけですよ。
ほかの番組に呼ばれても、スイッチのオンとオフがよくわからなくなってきて、普通に呼ばれた番組でもやさぐれちゃって、あんまりウケないときもあります。『あっ、このキャラじゃないんだ。この番組は普通でよかったんだ』みたいな(笑)」
さらに、当時は企画の『くくり』のブレにも翻弄されていました。あるロケ番組で、世間を騒がせた俳優の袴田吉彦さんと共演した際のエピソードを、板倉さんは自嘲気味にこう振り返ってくれました。
「袴田吉彦さんと一緒に出た番組ですよね。あのときは『いまは俺の類似タレントって袴田さんなの?』って思いましたけどね(笑)。
あれも、『くくり』がぶれるんですよ。袴田さんって本人が騒動を起こしたじゃないですか。俺は俺自身が起こしたわけじゃないから企画もブレるんです」
『さんまのお笑い向上委員会』で、謹慎あけの堤下さんと共演した際については。
「今までは僕が毒づいても『今の板倉が言うんだったら、許してあげよう』という感じがあったから、ガンガンいけたんですよ。でも、堤下が復帰したとなると『いや、おまえ、そのノリをまだやるの?』って感じになるじゃないですか。
だから、僕のキャラの行き場所は、ないかもしれませんね(笑)。たとえるなら、机の上にのってる虫が動き出したら、手でふさがれて跳ね返され、別の方向に行こうとしたら、また手でふさがれるみたいなもんですよ。僕の人生は(笑)」
かつては自分の意思とは関係のない環境の変化によって、進むべき道を塞がれるも、なんとか『やさぐれキャラ』という武器を手に入れて、手探りで挑んでいました。
しかし、月日が流れ、現在の板倉さんに、当時の迷いは感じられません。それは板倉さんが『やさぐれキャラ』を微調整しながら、今まで磨き続けてきたからにほかなりません。
今回の『有吉クイズ』で見せた「がたがたうるせえよ」という、文字面だけを見れば一見きつく感じるコメントも、笑いとして成立していることが何よりの証明です。インパルス・板倉さんの『やさぐれキャラ』は、バラエティ界でさらに進化していくことでしょう。
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