
梶裕貴
6月9日に放送されたドラマ『銀河の一票』(フジテレビ系)が話題となっている。
都知事選の出馬表明会見をおこなった「チームあかり」。星野茉莉(黒木華)や月岡あかり(野呂佳代)らは選挙の準備に追われる。そんな中、ボランティアの名簿に人気声優・白鳥光留(日髙のり子)の名前があることがわかり、ウグイス嬢を依頼することに。だが白鳥は、ある理由から大きな声が出せなくなってしまったと、依頼を辞退しーーという話が展開した。
「声が出なくなった原因というのが、生成AIです。自らの声を学習したAIの朗読を聴き、精神的ショックで声が出せなくなってしまったというものでした。
このAIによる声の模倣という問題は、このところ大きな注目を集めています。2024年から声優の山寺宏一さんらが、声の無断利用をしないよう呼びかける『NO MORE 無断生成AI』運動を展開。自身の声を模倣した動画が無断で公開されているとして、声優の津田健次郎さんがTikTok運営会社を提訴したことが、5月に明らかになっています。
津田さんの訴状によれば、2024年7月から翌年9月までに特定アカウントで、津田さんの声を模倣したナレーションを付けた動画188本が投稿され、このアカウントは月に50万から75万円の収益をあげていたということです。
Xではこの話題を取り上げた『銀河の一票』に対し、《タイムリーすぎる》などと驚く声が多数見られます」(芸能記者)
ドラマでは日髙演じる声優が、これまで培ってきた声、技術、演技がAIで再現されてしまったら、自分はどうなってしまうのかと不安を吐露。それに対し茉莉は、技術の進歩を止めるべきではないとしつつ、「今、声を守るための法律が整っていないのは、追いつけていないからだと思います。皆さんが挙げている声を国が無視しているわけではないと思います。都政が先に追いつきます」と、都条例をつくり、この問題に取り組むことを約束した。
これに、声優・俳優の梶裕貴はXで
《奪われません。奪わせません。AIは、私達が使うんです》
《#銀河の一票、すごすぎる。まさか我々、声優の気持ちまで掬い上げてくれるとは》(ともに6月9日のXより)
と反応した。同作にAI企業社長・風間藍生役で出演中の梶は、山寺らとともに「NO MORE 無断生成AI」を結成。2026年4月には、音声AI事業を手掛ける会社を設立し、代表取締役CEOに就任している。
また、ドラマのなかでは、声優・白鳥の代表作として「『ジェリービーンズの冒険』のジェリー」「『はす向かいのピロロ』のやよい」「『がんも8/100』のひつじ」「『キャッチ』の東ちゃん」などが挙げられる場面も。これらは「『ピーターパンの冒険』のピーターパン」「『となりのトトロ』のサツキ」「『らんま1/2』のあかね」「『タッチ』の南ちゃん」と、声優・日髙のり子の代表作のパロディだったようだ。
「今期ナンバー1」の呼び声も高い『銀河の一票』。次回6月15日放送は第9話で、ストーリーもいよいよ大詰めに。様々な社会問題を取り上げてきた同作だが、最後にはどんな結末を迎えるのだろうか。
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