
高橋陽一氏(写真・共同通信)
人気サッカー漫画『キャプテン翼』の作者・高橋陽一氏が、サッカーW杯決勝トーナメントのブラジル戦について語った内容が物議を醸している。
「7月1日配信の、朝日新聞のインタビューで高橋氏は、今回の敗戦について、『本当に悔しい試合でした。1-1になってからが勝負だと思っていましたが、最後の最後でやられてしまった』と振り返りました。
さらに『キャプテン翼』のなかではサッカー王国・ブラジルを倒すことがひとつのテーマだったことに触れ、『そのブラジルを相手に互角に近い戦いをするなんて、当時は想像できませんでした』と、日本代表の成長を称賛しました。W杯の優勝も『現実的にかなえられる夢になってきているのかな』と期待を寄せた一方、今回のブラジル戦について『翼君がいたら勝ったかもしれないですね。1対1の場面で翼君がいたら、決勝ゴールを決めたかなと思います』と持論を展開していました」(スポーツ紙記者)
この発言にXでは《キャプテン翼は、日本のサッカーの発展だけじゃなく、翼くんみたいな個が必要というところまで描いていたのか》と再評価する声が上がる一方、《1対1の場面をほとんど作れていないんですが…》と、現実との乖離にツッコミを入れる反応もあがっている。しかし、高橋氏の発言は、単なる“夢物語”と片づけられる話でもない。
「正直、今回のグループFでの全3試合と決勝トーナメント1回戦を通じて、翼くんのように1対1で局面を打開する場面はほとんど見られませんでした。オランダ戦もスウェーデン戦も、得点は連係やセットプレーが中心。ブラジル戦の佐野海舟選手のゴールも、中央への持ち運びからのミドルシュートです。
『翼がいたら勝てた』というのは、高橋氏らしいロマンのある発言ですが、その根底にある『最後は個の力が試合を決める』という考え方には、同意する声が集まっています。日本は組織力では世界と戦えるようになりましたが、世界を驚かせるような圧倒的な個をどう育てるのかを考えなければならない、と思っているサッカーファンは多いのです」(同前)
実際、今大会は三笘薫や南野拓実、久保建英といった、1対1で違いを作れるタイプの選手が選外・離脱となった。「もし彼らがいたら……」と、誰もが思い描いてしまうタイミングでの高橋氏の発言。そのひとことは、日本サッカーが次に目指すべきものは何か、という議論まで呼び起こしたようだ。
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