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アイナ・ジ・エンド「ステージに上る前の呪文」に坂本冬美が感心…「歌の色」「歌の余白」めぐって女子トーク

芸能 記事投稿日:2026.08.08 06:00 最終更新日:2026.08.08 06:29

アイナ・ジ・エンド「ステージに上る前の呪文」に坂本冬美が感心…「歌の色」「歌の余白」めぐって女子トーク

作詞はすべて実体験というアイナ・ジ・エンド(写真・福田ヨシツグ)

 

 圧倒的な歌声とパフォーマンスに魅せられ、『NHK紅白歌合戦』のとき廊下で、思わず「よかったわぁ〜〜〜!」と声をかけたという坂本冬美(59)が、「この人と話がしてみたい!」と次に指名したのは…… “唯一無二の声を持つ表現者” アイナ・ジ・エンド(31)。ぶっちゃけトークのスタートです!

 

ーー冬美さんは和歌山県、アイナさんは大阪府。ともに関西出身です。

 

アイナ・ジ・エンド(以下アイナ) 冬美さんは、和歌山県のどこですか?

 

坂本 わたしはね、真っ白な砂とコバルトブルーの海が美しい南紀白浜からすぐ近くの上富田町(かみとんだちょう)。

 

アイナ ヤンキーが多いって言われている、あの?

 

坂本 え〜〜〜〜っ!? なんでそんなことを知ってるの?「白い砂と青い海がきれいな南紀白浜」と言うと、みんな「いいところですね」「行ってみたいです!」と言うのに……(苦笑)。でも、若いコたちがちょっとはしゃぎすぎていたのは、昔、昔、そのまた昔のことだからね(苦笑)。

 

アイナ それはそれとして(笑)。冬美さんにお聞きしたいことがいっぱいあるんですけど、いいですか?

 

坂本 もちろん。全部聞いてください。

 

アイナ 冬美さんは、ご飯は何が好きですか?

 

坂本 そこ!? わたしはね、なんでも食べます。

 

アイナ そのなかで、いちばん好きなのは?

 

坂本 一番かぁ。一番は決められないなぁ。アイナちゃんは、くら寿司が好きなのよね。

 

アイナ え〜〜〜っ!? そんなことも知ってくださっているんですか?

 

坂本 アイナちゃんのエッセイ『達者じゃなくても』に書いてあったから知ってるわよ(笑)。

 

アイナ 冬美さん、くら寿司に行ったことないですよね? 今度、一緒に行きましょう!

 

坂本 あら、わたしだって行くわよ。田舎に帰ったら家族と行ったりするし。

 

アイナ ええっ!? 意外です。外食はあまりされないのかと思っていました。

 

坂本 もう普通に行きます。ふだんは、オーラがないから、バレないし(笑)。

 

アイナ こんなにおきれいなのに、ですか?

 

坂本 今はね、スタイリストさんとヘアメイクさんにきれいにしてもらっているけど、プライベートだと誰も気がつかない。

 

ーー親友の藤あや子さんとは、どこへでもジャージで行くんですよね?

 

アイナ かわいい!

 

坂本 かわいい!?(笑)アイナちゃんは、もっともっとずっとかわいいよ!!

 

アイナ そんなことないです。私と違って、冬美さんは人生経験も豊富ですし、尊敬しかないです。

 

坂本 アイナちゃんは、その年ですごい詞を書くじゃないですか。あれは、言葉が天から降ってくる感じなの!? それとも、自分の中から湧き上がってくる感情を言葉にしているの?

 

アイナ タイアップ曲やアニメの曲を除くと、基本的に全部実体験です。

 

坂本 そうなのね。だから音が鳴った瞬間に、魂ごと音楽に没入できるんだね。それも、すごいな。

 

アイナ 私からすれば、ほかの方が作詞・作曲した歌を、その方の想いと責任を背負ってずっと歌ってこられた冬美さんのほうが、もっとすごいと思います。

 

坂本 どう言えばいいのか難しいんだけど……どの歌にも、書いてくださった方の想いがありますよね。で、そこには必ず余白があるんですよ。

 

アイナ あぁぁぁ。わかります。わかるような気がします。

 

坂本 その余白に、わたしはわたしの想いを乗せて歌うんだけど、聴いてくださる方にとっては、そこに違う解釈があるわけで。そうやって余白を埋めればいい、埋めてくれるはずだと思っているわけ。

 

アイナ すごい、すごい、すごい!

 

■自分自身に無性に腹が立つときがある

 

坂本 たとえばね、『ブッダのように私は死んだ』という歌があるんだけど。

 

アイナ 桑田(佳祐)さんが書かれた歌ですよね。私、あの歌大好きです。

 

坂本 ありがとう。でね、あの歌はとっても深くて、???と思う箇所がたくさんあって。わたしは、わたしなりに一生懸命に考えて歌っているんだけど、桑田さんには桑田さんの想いがあると思うのね。もしかしたらそこは、ちょっとした違いがあるかもしれない。

 

アイナ あぁぁぁぁ。確かに、そうですね。

 

坂本 でも、 “わたしはこう感じたので、こうやって歌わせていただきますね” って思っているんだけど、ちょっと時間がたつと、 “あっ、もしかしてこういう解釈だったのかな” と思うかもしれない。

 

アイナ わぁ〜〜〜っ、すごいです。

 

坂本 だからね、ずっと同じ歌を歌っていても、全然飽きない。

 

アイナ そうか! だから冬美さんの歌は、その時々で色が変わって見えるんですね。

 

坂本 色が変わる?

 

アイナ はい。聴いていて “あれ!? この歌ってこんなに艶っぽかったっけ?” と思ったりすることがあるんですけど、今の言葉を聞いて腑に落ちました。なるほど、そういうことだったんですね。

 

坂本 表現者という意味では同じかもしれないけど、わたしとアイナちゃんでは、まるで違っていて。アイナちゃんが作り出す世界観は、もうすべてがアイナちゃんだから。

 

アイナ 私の歌には余白がない……。

 

坂本 ないんじゃなくて、いらないんだと思う。ファンの人は、アイナちゃんがそのすべてをぶつけるステージを観たくて、歌を聴きたくて会場に足を運んで “あー、同じ気持ちだ!” って共感するわけだから、アイナちゃんはアイナちゃんのままでいいと思う。

 

アイナ 冬美さんにそう言っていただけるのはすごく嬉しいんですけど、でもそれはちょっと褒めすぎです。調子に乗っちゃうから、もうそのへんで(笑)。

 

坂本 そうかな。だって音が鳴った瞬間、その世界に入っていけるということは、歌う前に緊張するということもないんでしょう?

 

アイナ なくは、ないです。

 

坂本 あら、そうなの?

 

アイナ 緊張とはちょっと違うかもしれないんですけど、楽屋でスタッフさんと和気藹々と話をしたままのテンションでステージに上がるのはお客さんに失礼というか、お金をいただける自分ではない気がして……。

 

坂本 形は違うけど、なんかわかるような気がする。で、アイナちゃんはどうしているの?

 

アイナ なるべく誰にも見られないところで、「大丈夫!いける!!」「今からスターです!」「やれる、やれる!」「さぁ、行こう!」と、自分に呪文をかけています(笑)。

 

坂本 そこで、スパッと切り替えられる?

 

アイナ はい。

 

坂本 すごいなぁ。それも才能だと思う。

 

ーーアイナさんは、追い詰められることってあるんですか?

 

アイナ 何回提出しても、もっといける、まだいけると差し戻されるタイアップ曲を作っているときはしょっちゅうです。

 

坂本 アイナちゃんでも?

 

アイナ アイデアが枯渇して、どんどん追い詰められて。何が正解かわからなくなって。誰かの正解を作りにいこうとする自分がいたりすると、無性に腹が立ちます。

 

坂本 納得できない?

 

アイナ はい。つらいです。

 

坂本 そういうときはどうするの!? 自分に折り合いをつける?

 

アイナ 絶対に負けたくない。だから、そういうときは1回サボって、ゲームとかで現実逃避して。しようがない、誰かの正解を書こうかなと思うんですけど、やっぱり無理で。自分が納得できるもの、自分がこうだと思うものを提出します。

 

坂本 それでなんとかなる?

 

アイナ 最後は、マネージャーが味方になって頑張ってくれるので。今のところ、なんとかなっています(笑)。

 

坂本 アイナちゃんを守ってくれるんだ? いい関係なのね。よかったわ。

 

ーー最後にもうひとつ。もしも、人生をやり直せるとしたら、同じ人生がいいですか?

 

アイナ う〜〜〜〜〜ん。どうだろう?

 

坂本 今のままがいい?

 

アイナ このままか、そうじゃなければ、みんなからめちゃくちゃ愛されている大型犬がいいです。

 

坂本 あははははは。そうくるのね?

 

アイナ いや、でも、めちゃめちゃ愛されている大型犬は、カリカリフードじゃなくて、生肉をもらっているんです、おなかいっぱいの生肉を。散歩にも連れて行ってもらえるし、フリスビーで遊べるし、最高じゃないですか。

 

坂本 やっぱり、アイナちゃんはかわいい! もう、最高だわ!!

 

さかもとふゆみ
1967年3月30日生まれ 和歌山県出身 1987年に『あばれ太鼓』でデビュー。『祝い酒』『夜桜お七』『また君に恋してる』『ブッダのように私は死んだ』など幅広いジャンルの代表曲を持つ。現在、デビュー40周年ベスト盤『坂本冬美40thベスト~轍~』が発売中

 

あいな・じ・えんど
1994年12月27日生まれ 大阪府出身 2015年に「BiSH」のメンバーとして始動。グループとして活動しながら、2022年にはブロードウェイミュージカル『ジャニス』の主役に抜擢され、翌年には、岩井俊二監督の映画『キリエのうた』で初主演を務め、俳優としても注目を集める。BiSH解散後は、ソロアーティストとして活躍。今年4月に、TVアニメ『ONE PIECE』エルバフ編のオープニング主題歌『ルミナス - Luminous』を担当

 

写真・福田ヨシツグ
取材&文・工藤 晋
スタイリスト・小泉美智子(坂本)、Ai Suganuma (TRON)(アイナ)
ヘアメイク・岡崎じゅん(坂本)、konatsu(XICO Inc)(アイナ)
衣装&ピアス・MELLERIO(坂本)

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出典元: 週刊FLASH 2026年8月18日・25日合併号

著者: 『FLASH』編集部

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