
険しい表情で撮影に臨んでいた堺雅人(写真・吉田 豊)
現在放送中で、話題沸騰中の日曜劇場『VIVANT』(TBS系)。2023年の前シリーズでも売りにしていた海外ロケを、今作でも随所で見せている。3年前の夏クールでは「1話1億円」といわれる制作費をつぎ込んでヒットした同作だが――。
「前作はロケ地も豪勢で、国内だけでも8都府県、海外ではモンゴルでおよそ2カ月半に及ぶロケを展開しました。今回も、およそ1年前、生放送の情報番組で主演の堺雅人さんが突然放送を発表し、さらに今回は生成AI技術を導入するなど新たな試みにも挑戦しています。確実にスケールアップしており、前作以上に話題をさらっています」(同局関係者)
今回は、西アジアのアゼルバイジャンとタイでロケを決行した。
「アゼルバイジャンはカスピ海に面した国で、何よりも親日国として知られている。同国は現在、来年7月まで1年間限定で、日本からはビザなしでの観光の渡航が可能です(1回あたりの滞在は30日以内、期間中3回まで)。
このビザの取り決めは2026年6月、日本とアゼルバイジャンの外相会談で決まったものですが、背景には『VIVANT』のアゼルバイジャンロケを現地政府が全面バックアップしたことが大きいといわれています。人気ドラマの聖地巡礼にあやかって観光客を呼び込み、外貨獲得を目指すのが狙いです。タイも親日国で知られており、もともと観光目的で訪れる日本人は多いです」(経済担当記者)
海外のロケ費用は、ドラマの場合、制作・キャスト・技術スタッフ総勢で100人規模になるため、1週間だけでも数百万円単位に膨れ上がる。民放テレビドラマスタッフは、「月単位なら数千万円とかなり高額になるため、制作費激減の昨今は、まず難しい」というが、『VIVANT』だけ可能なのはどうしてなのか。
「実は、両国が費用をバックアップしているようです。人気ドラマを通じて自国のよさをさりげなくアピールするのは、PRとしてはごく自然な形。2025年、2026年とテレビ東京系で放送された『私があなたといる理由~グアムを訪れた3組の男女の1週間~』では、特別協力にグアム政府観光局が入っていますが、これも作品を通じて日本人観光客を誘致するのが狙いです。
言い換えれば、『VIVANT』ロケ地は、外国のタイアップありきで展開されている。TBSからすれば費用の負担が抑えられるなら、これ以上、嬉しいことはありません。この先、劇場版の公開も噂されるなかで、さらに別の国がロケ地として名乗りでる可能性もありますね」(同)
豪華なドラマだけに、経済効果は国内だけにはとどまらないようだ。
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