(画像・『みいちゃんと山田さん【公式】』のX「@miichan_joho」より)
累計発行部数300万部を突破した人気漫画『みいちゃんと山田さん』。そのアニメ化について、8月19日、知的障害者とその家族らを支援する「全国手をつなぐ育成会連合会」が、意見書を公表した。作品内容だけでなく、原作者・亜月ねね氏の過去の言動にまで踏み込み、複数の懸念を列挙する内容となっている。
「この漫画は、2012年の東京・歌舞伎町を舞台に、キャバクラで働く山田さんと、漢字や場の空気を読むことが苦手な新人・みいちゃんが出会ってからの12カ月を描いた物語です。愛らしい絵柄とは対照的に、夜の世界で女性たちが直面する搾取や暴力、貧困などの過酷な現実を描いています。
今回の意見書では、みいちゃんは軽度知的障害や境界知能を示唆するような設定であり、作者も、障害者手帳を所持する女性をモデルの一人にしたと語っていると指摘しています。実際、アニメ化の発表直後から、社会的に弱い立場にある女性が刺激的なコンテンツとして消費されることにならないか、議論が巻き起こっていました」(出版関係者)
今回、同会が強調しているのが、作者や出版社側の過去の言動と作品の関係だ。
「意見書では、作者が認知機能や知的機能が低下した状態を『みいちゃん化』と表現していたことを指摘しています。さらに、作者が以前、使用していたペンネームの作品で、特別支援学級を否定的にとらえたと受け取れるものが確認されたとしています。同会は、こうした言動について、障害者の人格や個性を尊重しているとは言いがたく、エンターテインメント化しているのではないかと、強い懸念を示しました」(同前)
Xでは、長年にわたって知的障害者の権利擁護に取り組んできた団体が動いたことに、《ものすごく真っ当な意見書でちょっと驚いた》などの声があがっている。
さらに、作品の人気拡大にともない、「みいちゃん」という呼び名自体が、知的障害や発達特性のある女性を揶揄する言葉として使われはじめていることへも懸念を示している。
アニメの製作委員会が7月27日、「専門家の助言を得ながら、適切なレーティングや注意喚起を検討する」と説明している。しかし「全国手をつなぐ育成会連合会」は、アニメ化の「意義」に加え、専門家の立場や助言内容を具体的に示すことが必要だとしている。
「表現の自由」のもと、アニメ化そのものには一律に反対するものではない、という前提に立つ「全国手をつなぐ育成会連合会」。製作委員会の真摯な対応が待たれる。
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