
デニムにブルーのシャツを着こなす蒼井優
TVerなどの配信再生数で大ヒットしており、視聴率もうなぎ上りとなっている蒼井優主演の金曜ドラマ『Tシャツが乾くまで』(TBS系)。
本作の脚本を担当するのは、2022年に連ドラデビュー作だった『silent』(フジテレビ系)で、いきなり社会現象を巻き起こした生方美久氏。その後も2023年の『いちばんすきな花』(フジテレビ系)や2024年の『海のはじまり』(フジテレビ系)など、視聴者の心を揺さぶりながら話題を集めるヒット作を生み出してきた、新世代の売れっ子脚本家だ。
さて、『Tシャツが乾くまで』は今夜の第10話が最終回。
これまでのストーリーでもたびたびネットが荒れたドラマだが、先週9月4日(金)放送の第9話は、最大級の衝撃的な事実が明らかになり、SNSやネットニュースのコメント欄はプチ炎上状態となっていた。
■最終話前に明かされた主人公の衝撃事実
『Tシャツが乾くまで』は2組の夫婦を中心としたストーリー。
喫茶店の店主をしている夫・瀬尾充(松山ケンイチ)と仲睦まじく2人暮らしをしていた瀬尾咲子(蒼井優)。一方、園田樹生(中島歩)は妻・園田あずさ(夏帆)と幼い息子とともに幸せな家庭を築いていた。
しかし、第1話中盤で東京から長野に向かう高速バスの転落事故が発生。バスに乗車していたあずさは亡くなってしまい、同じバスに乗っていた充は行方不明に。充は途中のサービスエリアで高速バスから一人で降りていたため生存していたのだが、実は彼には昔から失踪癖があり、咲子のもとに帰って来たのは約1年後だった。
第8話まで、主人公の咲子は突然失踪した夫の帰りを健気に待つ常識人という描かれ方をしていたのだが、第9話で、今度は咲子側のとんでもない秘密が明らかになった。
それは咲子の婚姻歴。充との入籍が初婚かと思われていたが、実は過去に4人の男性と結婚しており、つまり4度の離婚経験があることが発覚したのである。“非常識な夫に振り回されるかわいそうな常識人の妻” というイメージが一気に瓦解し、咲子も充に負けず劣らずのぶっ飛んだキャラクターだったということが明らかになり、ネットは大荒れとなった。
■咲子は誰を選ぶのか、誰も選ばないのか
第9話中盤で咲子と充は和解し、再び夫婦として生活をともにすることにしたのだが、最後に咲子から別れを切り出すシーンで第9話は幕を下ろした。
では、今夜放送の最終話はどんな結末を迎えるのか?
充が離婚を拒み、再び2人で人生を歩む方法を模索していくというハッピーエンドもありえるが、咲子の決意は固そうなので離婚に向かうのは既定路線だろう。そのため、最終話は咲子が誰を選ぶのか、それとも誰も選ばないのか、というのが最大の焦点となりそうだ。
充と離婚して1人で生きていくという可能性もゼロではないが、筆者はやはり誰かしら恋愛・結婚相手となる男性キャラを選ぶ可能性が高いと見ている。となると、多くの視聴者が真っ先に思い浮かぶのが、充が失踪していた1年間、咲子とともに支え合っていた園田樹生だろう。物語中盤で樹生は咲子への恋愛感情を自覚したようだし、充が帰宅するまでは、実際、かなり “いい感じ” の関係になっていた。
咲子と樹生のカップル誕生という結末であれば、多くの視聴者が納得・共感しやすいに違いない。物語中盤までの2人の心の交流を考えると、それが自然に思えるからだ。
■“咲子・樹生カップル” の可能性は低い?
けれど、筆者は、だからこそ “咲子・樹生” で終わる確率は低いと考えている。
本作の公式サイトには脚本家・生方氏とプロデューサーのコメントがそれぞれ掲載されている。そこで生方氏は《共感や感動を目指した物語ではないので、人間観察の感覚でお楽しみください。》と語り、プロデューサーは《綺麗ごとは一切なしの毒入りのヒューマンドラマをお届けしたいと思います。》と語っているのだ。
樹生と幸せになる結末では共感・感動を生んでしまいそうだし、綺麗ごとのエンディングのようになりかねないので、この2人の言葉と辻褄があわなくなる。
劇中の咲子は樹生に対して親愛の感情を抱いており、一緒にいて楽しい、一緒にいるとラクといった発言はたびたびしているが、そもそも恋愛感情は抱いていない様子なので、樹生が選ばれることはなさそうだ。
■“咲子・充の元サヤ” となるか?
“咲子・樹生カップル” を消去して考えると、高橋文哉演じる喫茶店員・矢野直人と結ばれる展開や、まったく新しい男性キャラが登場していきなり咲子と結婚するという展開も、可能性がないわけではない。“咲子・樹生カップル” に比べれば、“咲子・直人カップル” や “咲子・新キャラカップル” のほうがよっぽど確率は高いとさえ思える。
ただし、個人的に一番可能性がありそうだと考えているのが、充との元サヤに戻るという結末。とはいえ、前述したように離婚を踏みとどまるという流れではなく、いったん離婚したあとに復縁するという展開を予想している。
さらに言うと、復縁したものの充の失踪癖が再発したり、咲子が結婚生活に飽きて離婚したりと、お互いの難アリな性質が治らないまま、離婚・再婚を繰り返していくというエンディングとなるのではないか?
要するに、夫婦が成長して復縁するという綺麗ごとの結末ではなく、「人間はそう簡単に変われない」「悪癖は一生治らない」という、残酷な現実を突きつけるフィナーレということである。
非常識な男女が同じ相手と何度も離婚・再婚を繰り返すという、“咲子・充の元サヤ” であれば、視聴者は共感も感動もせず、当初から生方氏が目指していた着地になりそうだ。
いずれにしても、いくつもの結末のルートが残されたまま今夜の最終話を迎える『Tシャツが乾くまで』。はたして主人公・咲子はどんな選択をするのか――最後まで目が離せない。
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