
険しい表情で撮影に臨んでいた堺雅人(写真・吉田 豊)
NHKは10月9日、大みそかに放送する『第77回NHK紅白歌合戦』の司会者を発表した。芦田愛菜、堺雅人、二宮和也、鈴木奈穂子アナウンサーの4人が務めるが、注目されているのが、TBS日曜劇場『VIVANT』で共演する堺と二宮の同時起用だ。
発表後のコメントまでドラマの関係性を思わせるものとなり、SNSでは“人気ドラマ頼み”と受け止める声も出ている。
「堺さんは『紅白』初司会、二宮さんは嵐として5回、個人としては2017年以来、2回めとなる起用です。ともに実績のある俳優ですが、現在放送中の『VIVANT』では、堺さんが主人公の乃木憂助、二宮さんが国際武装組織『テント』のナンバー2を演じ、劇中では義兄弟という関係にあります。発表を受け、二宮さんはXに《二宮和也は全勢力をかけて堺雅人に協力する。》と投稿し、芦田さんへの協力を求める冗談も添えています。堺さんも司会就任のコメントで、二宮さんについて、共演ドラマと同様に尊敬する心強い弟として紹介。司会者としての抱負にも、ドラマの兄弟関係が顔を出した形です」(芸能担当記者)
作品のファンには喜ばしい組み合わせだろう。しかし、『紅白』の視聴者がみな『VIVANT』を見ているわけではない。しかも同作品はTBS系列の作品だ。X上には、こんな投稿が見られる。
《キャストが嫌なんじゃない。やり方がズルいだけなんだよ、NHKさん》
《堺雅人とニノの司会は楽しみだけど、VIVANT人気に乗ってくるNHKが嫌だ》
NHKが『VIVANT』を理由に2人を選んだと説明しているわけではないが、コメントまで作品に重なれば『VIVANT』を連想してしまうのは仕方のないところ。『紅白』が人気ドラマの話題性を取り込むのは、今回が初めてではない。
「2016年には、『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)で主演した新垣結衣さんをゲスト審査員に起用し、星野源さんが主題歌『恋』を披露し、新垣さんが審査員席で『恋ダンス』を踊る場面がありました。NHK側は当時、放送局の垣根を越え、その年に活躍した人を迎える、という趣旨の説明をしていました。
2013年には、NHK連続テレビ小説『あまちゃん』の出演者が集結しました。のん(当時は能年玲奈)さん、橋本愛さん、小泉今日子さん、薬師丸ひろ子さんらが登場し、『潮騒のメモリー』などを披露しました。こうした前例を踏まえれば、民放ドラマとの連動そのものは異例とはいえません。とはいえ『逃げ恥』には主題歌、『あまちゃん』には劇中歌という、歌番組としての接点がありました。今回、司会発表の段階で強調されているのは、出演する2人の兄弟関係です。ドラマを知らない人には、そのやりとりが『紅白』で持ち出される理由が伝わりにくいのでしょう」(前出・芸能担当記者)
人気ドラマのファンを呼び込むことばかりに目を向け、作品を知らない視聴者への配慮が後回しになれば、豪華な司会陣も逆効果になりかねない。
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