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『坂本冬美 カバーでモゴモゴ』第8回/ゴールデンボンバー『片想いでいい』この歌にトライする際は、自分の音域に合わせてキーを調整してから臨むべし!

芸能 記事投稿日:2026.10.24 06:00 最終更新日:2026.10.24 06:00

『坂本冬美 カバーでモゴモゴ』第8回/ゴールデンボンバー『片想いでいい』この歌にトライする際は、自分の音域に合わせてキーを調整してから臨むべし!

ゴールデンボンバー

 

 テレビやラジオ、スマートフォンから流れてくる歌声を耳にして、 “初めて聴く歌だけどいい歌だなぁ” と思うことがあります。

 

「誰の、なんていう歌なんだろう?」

 

 興味を抱き、アーティストと曲名を探し当て、何度も聴くまでが第1段階。聴くだけで満足する方もいらっしゃると思いますが、カラオケ好きの方は、ここで第2段階に突入。自分でも歌ってみたいと思うようになります。

 

 ここで問題になるのが、歌いたいと思う気持ちと、うまく歌える歌との間には、見えない大きな壁があるということです。

 

 わたしにも覚えがありますが、ゴールデンボンバーさんの『片想いでいい』も、そんな中の曲のひとつでした。

 

「いいちこさんから、『CMソングに使うカバー曲としてどうですか?』というお話が来ているんですけど、どうしましょうか?」

 

 マネージャーの声が弾んでいたのは、願わくは『また君に恋してる』の再現を……という思いが声に滲んでいたからかもしれません(笑)。

 

 そりゃね、わたしだって思いは一緒ですよ。 “なんか、おもしろそう” という軽い気持ちでお引き受けしたビリーバンバンさんの『また君に恋してる』のカバーが、まさかまさかの連続で、ダウンロード数450万回を超える大ヒットを記録したんですから。

 

 気持ちは歌いたい、歌わせてほしいというほうに、ぐいっと傾きました。でも、それには大きな問題が……。

 

 構成が難解すぎて、メロディが覚えられないというのがひとつ。もうひとつは、1音転調後の高音が、どれだけ頑張ってもうまく出せないということでした。

 

 ふだんだったら「無理、無理、無理!」と、お断わりさせていただくところです。「ごめんなさい、わたしには歌えません」ですむ話です。

 

 でもこのときは、「次も坂本冬美さんに」と言ってくださった、いいちこさんの気持ちを裏切るようで、「歌えません」とは言いたくなくて。歌えないことを“悔しい”と思うわたしがいました。

 

「無理しなくてもいいんじゃない?」と囁くわたしの横で、もう一人のわたしが「本当にそれでいいの!? 悔しいんでしょう?」と耳元で囁きます。

 

 しつこいくらい何度も原曲を聴き直し、最終手段として思いついたのが、1音の転調を半音にできないか、ということでした。

 

 無理は承知です。ダメだったら、もうすっぱりと諦めよう。そんな気持ちで、鬼龍院翔さんにお願いしてみると、いただいたお返事はーー。

 

「いかようにも変えてください!」という太っ腹なお言葉でした。

 

 こんなにもジタバタし、どうにかして歌いたいと思わせてくれる歌にめぐり合えることは、長い間歌ってきたわたしにもそれほど多くはありません。

 

 スローから始まって、後半は舌を噛みそうなくらい畳みかけてくるこの歌は、歌い終えたときには、もう精も根も尽き果てるほどヘロヘロです。

 

 でも、今でも歌ってよかった。歌わせてもらってよかったと思わせてくれた一曲です。

 

 歌ってみたいと思われた方は一度、無理をせず自分の音域に合わせてキーを調整して挑戦してみてください。魂を持っていかれちゃうくらいいい歌ですから。

 

さかもとふゆみ
1967 年3月30日生まれ 和歌山県出身『祝い酒』『夜桜お七』『また君に恋してる』『ブッダのように私は死んだ』など幅広いジャンルの代表曲を持つ。現在、40周年記念シングル第2弾『ひらり』が好評発売中!

 

写真・中村 功、長谷川新
取材&文・工藤 晋

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出典元: 週刊FLASH 2026年11月3日号

著者: 『FLASH』編集部

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