10月28日に配信リリースされたRADWIMPSの新曲『娑婆堕罵 -Shabadaba-』。政治や社会への不信をむき出しにした歌詞に、驚きの声が上がっている。
作詞・作曲を手がけたのは、ボーカルの野田洋次郎。楽曲は、自分の行く末など気にも留めない相手に、なぜ人生の手綱を握られなければならないのか、という問いかけからはじまる。そして飛び出すのが、“ヤクザ”という言葉を使った国への強烈な一節だ。さらに、世襲政治家や政治とカネの問題を連想させる言葉が続く。
「歌詞で描かれているのは、負担を求められる側と権力や資金を握る側の不均衡です。税や社会保険料などを負担しても、暮らしがよくなった実感を持てない人には響く表現でしょう。政治や社会の仕組み全体への不信感を突きつけています」(社会部記者)
Xでは、その過激さへの驚きや過去の楽曲を思い起こす声が寄せられている。
《放送禁止になりませんように》
《さすが「日の丸」を作った洋次郎》
後者の投稿が指しているとみられるのは、2018年に発表された『HINOMARU』だ。日本への誇りや愛着を感じさせる歌詞が、当時、賛否を呼んだ。一部から軍歌のようだとの批判も上がり、野田はSNSで、軍歌を意図したものではないと説明。謝罪する事態となった。
国への思いを歌って物議を醸した野田が、今度は国家を痛烈に風刺する。その言葉の振れ幅に目を引かれるが、今回の楽曲には、制作側からの挑戦的な注文もあった。
「同曲は、石原さとみさん主演のフジテレビ系ドラマ『ポリティカルパン』の主題歌です。野木亜紀子氏が脚本を手がける同作は、架空の国・ニッポニアを舞台に女ルパンが政界に潜り込み、不透明な政治の金を奪い取る怪盗エンターテインメントです。制作側は野田さんに、従来のドラマ主題歌の概念を壊すような、とがった楽曲を依頼。
野田さんも、自身の内に抱えた苛立ちや憤りを原動力に制作したと明かしています。“愛国ソング”といわれた『HINOMARU』とは対照的に映りますが、国への愛着とその国の政治への批判は両立します。本人は自らの憤りを込めたと説明しているだけに、ドラマの設定に合わせた風刺というだけでは片づけられない熱量も感じられます」(音楽関係者)
政治の腐敗に対するトップアーティストの異議申し立てを人々はどう受け止めるか、注視したい。
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