ブラックマヨネーズ・吉田敬
10月24日にブラックマヨネーズ・吉田敬さんが自身のXを更新。自宅の電子レンジが故障したことを、吉田さんらしくユーモアを交えながらエッセイ・ポエムのような空気感で伝えていました。
吉田さんは《昨日電子レンジが壊れた。夕方まで普通に使えてたのに、夜中、酒の締めにホットミルク作ろうとしたらうんともすんとも言わない。(中略)今日はお前を抱きしめて寝たい。最期くらいお前を温めてあげたいけど、それはお前のプライドが許さないかな?(中略)うちに来てくれてありがとうな。心まで温めてくれてありがとうな。いつかどんな形でもまた会おうな》などと、感謝の思いをつづっていました。
吉田さんは文筆家としての顔も持っていて、2019年にエッセイ集『黒いマヨネーズ』(幻冬舎)を刊行。筆者はその際に吉田さんに自身の著書への思いを伺っています。
「家で酒を飲みながらテレビを見たりしているときも、ネタをずっと探していました。なにか思いついたら、小さいメモ用紙に書いたりして、原案みたいなのは毎日考えていました。
連載が毎月25日の締切で、その25日に向かって集まったネタをもとにして書くんですけど、書き終わったあとの毎月の解放感はすごかったですね」
本業であるお笑い以外の執筆活動に、かなりの時間と労力を注ぎ込んでいたと吉田さんは振り返ります。
「テレビの仕事とかでコメントを思いついて、言おうかなと思うんですけど、『これは連載に置いとこう』とか。書きながら、漫才にできそうだなというのもありますけど、僕らの漫才は小杉(竜一)と2人でいるときに話し合って作るんですよ」
それほどまでに愛情と情熱を注ぎ込んだ作品だからこそ、当然、著書の売れ行きも気になったようです。
「僕の実家の目の前に中型店の本屋さんがあるんですけど。(店側も)『吉田の地元や』ということは絶対にわかっているはずなんですが、そこに本が置いてなかったときは腹が立ちました。『いちばん俺を愛してくれよ』と。
こっそり嫁と見に行ったんですけど『ないな~』って。そしたら嫁に『私、聞いてこようか?』と言われて、『ええよ、ええよ』って。大型店の本屋にもなくて、嫁に『聞いてこようか?』って。さすがに大型店でないのはまずいやろうと思ったんで『ちょっと聞いてきて』って。
それで店員さんに聞いたら『売り切れです』と。『次の入荷はありますか?』って聞いたら『もちろんあります』って、店員さんが素早く受け答えしてくれて。
あの本は絶対にすぐまた入れるという感じだったらしくて、それは嫁も喜んでました。だからホンマに再入荷してるか、見に行かないとダメです。一応何冊いれたのか、見に行きたいですよ(笑)」
SNS投稿から書籍に至るまで、吉田敬という芸人が紡ぐ言葉には、常に人間味と感情が宿っています。壊れてしまった電子レンジが「心まで温めてくれた」と表現する目線は、執筆活動で見せる繊細な人間観察そのものです。これからも吉田さんのつづる言葉が、我々の心を温めてくれることでしょう。
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